珈琲二杯。 ページ3
一口、珈琲を口にする。
独特の苦味と香りが口の中に拡がる。
「 … 、美味しい 。」
と、呟き前を向くと視界はぼやけていた 。
くすくす、と笑う声が聞こえる。
… 珈琲の湯気で眼鏡が曇った 。
「笑わないでください。」
「す、すいません … 、面白くて、」
そう笑う彼女はとても可愛らしかった。
眼鏡を外し、曇りを拭き取る。
そしてもう一度眼鏡を掛けると彼女に先程から気になっていたことを口にした。
「音楽喫茶 、とはどういう意味ですか ?」
「嗚呼 … 、珈琲と一緒に音楽を楽しんで貰おうと思って。
其処のピアノで演奏するのがこの店の主題なんです。」
そう云うと彼女はピアノの蓋を開き、ピアノを弾き始めた。
音色は柔らかで、少し神秘的な雰囲気を放つ曲。
とても、素敵だった。彼女も音楽も。
.
彼女が弾き終わると同時に私は珈琲を飲み終えた。
「とても…素敵でした。」
「有難う御座います 。」
彼女は微笑むと可憐にお辞儀をした。
「御馳走様でした、素敵な音色も有難う御座いました。
会計は …」
席をたち、鞄を漁りながら聞くと彼女は其れを制した。
「あの、お代はいいです。
久し振りのお客様だし 、楽しかったですし、」
「しかし …」
何故か遠慮する彼女に対し私は払わずにはいられない、と意を告げようとする。
すると彼女は提案をしてきた。
.
「じゃあ、また、来てくれませんか ?」
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レナ(プロフ) - 完結おめでとうございます。バットエンドだったのですが涙がでてしまいました。とても意味が深い小説でした。これからもがんばってください。 (2016年10月24日 17時) (
レス) id: 06bf2f6e81 (このIDを非表示/違反報告)
氷菓。(プロフ) - 沖田ふれあ@名前戻したさん» 実は、この小説は最初からバッドエンド、と決めていたんです。えぇ 、えぇ ( !! ) 是非、読ませて頂きます !! (2016年10月17日 16時) (レス) id: 150760e981 (このIDを非表示/違反報告)
沖田ふれあ@名前戻した - 氷菓。さん» こちらこそです。まさかあんなラストだ何て……。驚きました。えと、俺の書いてる小説も時間が有るとき見ていただけないでしようか？『探偵社所属、カップルの日常』と言うのなのですが…………。宜しければお願いします！ (2016年10月16日 20時) (レス) id: 381ffeb3d6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 安吾！！ (2016年10月16日 17時) (レス) id: ab5963e87e (このIDを非表示/違反報告)
はるる - コメント失礼します。安吾さんの描写に胸が張り裂けそうに……続きが気になるお気に入りの作品です！更新頑張って下さい！ (2016年10月15日 22時) (レス) id: 76800349e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷菓。 | 作成日時：2016年10月1日 19時
