20.それはすぐそこに ページ20
「どこっ…。」
紙袋を抱えて駆け抜ける。
いろんな通路を覗き込んで、駆け回る。
何本目かの通路を覗こうとしたところで、誰かとぶつかった。
「っ…すいませっ…、」
「わりっ…」
ほわ、と鼻についた飼いだ覚えのある香り。
目に飛び込んだのは明るい金髪にユニフォーム。
「…先、輩…?」
「っ…あ…A、き、来てたん…?」
気まずそうに目を泳がせる先輩。
あぁ、言わなきゃ、言わなきゃ。
「す、すまんな…あの、すまん…じゃ、あ…。」
「あ、あの…待って!」
その場を去ろうとする先輩の手を咄嗟に掴む。
「えっ、と…すいません、でした。変な態度取っちゃった…。」
「え、あ、いや…。」
「…あの、私、先輩と出会ってから今までの時間が凄く長く感じて…でも実質そんな長くなくて…。」
上手く言葉が紡がない私の話をしっかりと先輩は聞いてくれる。
「だから、気付いたんです…。私…。」
いわなきゃ、いわなきゃ。
「私、先輩が好きだなって…!!」
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氷菓。(プロフ) - 紅月さん» ありがとうございます!コネシマさんは好きな女性にはわりと心あると思っておりますので…! (2018年4月8日 12時) (レス) id: b88cedb558 (このIDを非表示/違反報告)
紅月 - とっても好みな小説でした!相手のことを思ってるコネシマが好きです( ˙-˙ ) (2018年4月8日 10時) (レス) id: b978a7b95f (このIDを非表示/違反報告)
拳で抵抗する桐生(プロフ) - あぁ^〜コネシマ好きぃ^〜 (2018年1月17日 9時) (レス) id: 730bab422c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷菓。 | 作成日時:2017年12月29日 13時