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16.北 ページ16

「か、帰ろ、な!!待たせてごめんな!」

「あ、いえ…。」

見るからに元気がない。
思いっきり目を逸らして俯かれる。

俺、なんかしたんか?
嫌われたんか??

ぐるぐるぐるぐる、考える。
けど答えは結局浮かばなくて、下手くそに笑って適当な話題あげて、適当に相槌打って。
楽しい筈だったのに、嬉しい筈だったのに。
なんも覚えてない。

「あ、ここ、です…ありがとうございました。」

お洒落な一軒家だった。
丁寧に頭を下げられたので思わず頭を下げ返す。

「あ、おう…。」

「ジャージ、明日洗って渡しますね。」

「お、おう!そんな気ぃ使わんでもえぇのに!ははは!」

彼女が目を合わせてくれない。
なんだか胸が痛くて声がでかくなってり変に笑ったりしてしまう。

「えっ、と、気を付けて…お帰りください…。」

「あ、おう…ごめんな、んじゃ、また明日」

ちらほらと星が出始めていた。

目尻に涙が溜まるのを堪えて、背中を向ける。
俺、こんな女々しかったんか。

「あ…。」

後ろで小さな声が聞こえた。

あぁ、俺、好きなんや。
Aが、好きなんやって。

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氷菓。(プロフ) - 紅月さん» ありがとうございます!コネシマさんは好きな女性にはわりと心あると思っておりますので…! (2018年4月8日 12時) (レス) id: b88cedb558 (このIDを非表示/違反報告)
紅月 - とっても好みな小説でした!相手のことを思ってるコネシマが好きです( ˙-˙ ) (2018年4月8日 10時) (レス) id: b978a7b95f (このIDを非表示/違反報告)
拳で抵抗する桐生(プロフ) - あぁ^〜コネシマ好きぃ^〜 (2018年1月17日 9時) (レス) id: 730bab422c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:氷菓。 | 作成日時:2017年12月29日 13時

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