中原家の思春期【中原中也】

水曜日 ページ8

「ねぇねぇ中原さんってさぁ、ーーーー」



あれから数時間経ち、休み時間になった。
私はクラスの他の女子と話していた。



「みんななんの部活入るか決まってる？」




「んー、あんまり部活は考えてないかな。勉強に集中したいし。」




「私テニス部入るよー！」



進学校とはいえ、みんな考え方はそれぞれのようだ。スポーツでも一部では有名なうちの高校はスポ薦入学者も多い。



「中原さんは？」





「んー、やっぱりバスケ部かな？中学も入ってたしね。」





「得意って言ってたもんね！運動神経いいんだー。」




「そんなことないよー。」




暫くすると話題が変わり、クラスの親交を深めるためにみんなでカラオケに行こうという話になった。


私今日水曜日だから早く帰りたいんだけどなー…
水、金、土、日の夜は家族が集まる日って決まってる。

まあ探偵社が出した条件だしね。



「中原さんも来るでしょー？」




「え？私？」



ここで断ったらノリ悪いとか思われるかな…クラスのほとんどが行くみたいだし。


私が返事に迷っていると…



「私用事あるから帰ります。」


立花さんがそう一言言い、教室から出て行った。



周りの女子は当然空気が読めない人、みたいな反応をしている。



「…ごめん、私も帰るね！ほんっとごめん！」



私は顔の前で手を合わせてそう言った後、教室を出た。
そして、私は立花さんを追いかけるように走った。

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