娘の仕事 ページ12
その瞬間エリスちゃんと森さんはクスクスと笑いだした。
「わ、笑わないでよ!」
「いやぁ後免よ。余りにも…ふふっ、君らしい答えで…」
「Aは優しいわね。」
「…優しいとかじゃなくて…」
「きっと中也君は、今の君を失いたくはないのだよ。」
「どういう意味?」
「ポートマフィアに入れば嫌でも…そうだね、社会の汚さが見えて来る。
勿論、人の命を奪うことだってある。
もしそういう時が来た時、君は心を保つことができるかい?
人を殺めるには君のその優しさも捨てなければならない。」
私は小さな頃からポートマフィアに出入りをしている。
寶といって一回も、人が死んでいるところを見たことがない。
「一度裏を知って仕舞えば、二度と光に戻ることはできない。
だから中也君は君を[学校〕へ行かせたのだよ?」
「え?」
「普通の教育を受けて、普通の人生を歩んで欲しい、中也君はいつもそう言っていたよ。
きっと、君にだけは幸せで楽しい日々を過ごして欲しいと願っていたのだね。」
その時、お父さんの言っていたことが脳内で流れた。
''手前のためなんだよ。''
''何もしらねぇ甘ちゃんはいらねぇ''
「…父親の我儘を聞いてあげるのも娘の仕事のうちだものね。」
「Aちゃん。」
森さんに名前を呼ばれた。
「中也君はもう誰も失いたくないのだよ。それだけは分かってやりなさい。」
誰も…という意味にはお母さんのことも含まれているのだろう。
「…はい。」
私は静かに頷いた。
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みつばち(プロフ) - のねすそさん» リクエストありがとうございました! (2018年12月31日 11時) (レス) id: 623dcd6ce2 (このIDを非表示/違反報告)
のねすそ(プロフ) - お話書いてくれたんですか( ; ; )嬉しすぎて吐きそうです (2018年12月30日 22時) (レス) id: ee3b8d77ab (このIDを非表示/違反報告)
みつばち(プロフ) - 梓さん» これ、私が従兄弟にやられた実話なんです笑(最後のココアの部分は無し) (2018年12月30日 22時) (レス) id: 623dcd6ce2 (このIDを非表示/違反報告)
梓(プロフ) - 中也さん……デリカシーないよ……w (2018年12月30日 11時) (レス) id: 9adf8dcdc6 (このIDを非表示/違反報告)
みつばち(プロフ) - のねすそさん» リクエストありがとうございます!早速書いてみますね! (2018年12月29日 19時) (レス) id: 623dcd6ce2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みつばち | 作成日時:2018年9月26日 21時