中原家の反抗期【中原中也】一学期！

探偵社 ページ18

天気は快晴。

絶好の海水浴日和だ。




「これA、日焼け止めを塗らんか。」








「あ、うん。」



私は突っ込みたかった。




「姐さん…毎年思うけどすごいね。」









「女たる者、日焼け対策は当たり前じゃ。ほれ、後ろを向け。」




私は姐さんに背中を向けた。
日焼け止めを塗られる感覚が擽ったい。





「おーーーい、パラソル立てたぞーーーーー。」



お父さんの声が聞こえた。




人もいるんだから恥ずかしい。





「ほれ、塗れたぞ。」








「ん、ありがと。」









「意外にも人が多いな…」








「そうだね、去年まで少なかったのに…」



私達は指名手配犯もいると言うことで人の少ないビーチを選ぶことが多い。

今年は少し気をつけておかないと…団体客もいるみたいだし。




向こうも楽しんでるみたいだ。


時折聞こえるのは…怒鳴り声と喘ぎ声と心中の…






「…ん？」








「この輝く太陽のように眩しく美しいお嬢さん！どうか私と心中を…」









「だーーーーーざーーーーーい！！！！人様に迷惑をかけるな！！」




ん？だざい？



この声にはお父さんも気がついたみたいだ。
手を留めて硬直している。





「お、お父さん…」









「…なんだ。」









「あれってだざ」









「言うな聞くな見るな。俺たちは何も知らない聞いてな」









「あっれぇ〜〜〜〜？？？そこにいるのは蛞蝓じゃないか！！」






蛞蝓は塩水ダメじゃないのー？と叫んでいる。




「お父さん…」









「あんのクソ青鯖…殺す！！」

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