中原家の反抗期【中原中也】一学期！

太宰さんVS…… ページ14

「これなんかどうだい？君にぴったりだ！」


私は太宰さんの鳩尾に蹴りを入れた。





「いたっ！やめて！私ももう三十代半ば何だから！」







「五月蝿い！何で幼児用の水着選ぶの！」









「え、だって君のその胸の大きさじゃ…」




私は今度は腹を殴った。





「馬鹿力！」







「五月蝿い蛆虫！」








「折角選ぶの手伝ってるのに…」








「余計なお世話。もう良いからそこのベンチにでも座ってて。」









「わぁ、体を心配してくれてるの？」








「死ね！」




_______________




「ふぅ…」



ビーチサンダルに帽子、肝心の水着…




「此れくらいかな？」




私はすぐに太宰さんのところに戻った。





「お待たせ。」









「本当にお待たされだよ。女性はなぜ買い物に時間がかかるのだい？」








「そんなに長くないし。」








「で？どんなの買ったの？」




太宰さんがひょいと袋を取り上げた




「あ！返せ！」







「…へぇ。青ねぇ。」




どうせまた軽口言われるんだ。





「いいんじゃない？君たち親子と同じ色の瞳だ。」







「へ？」








「私も人が買ったものの悪口は言わないさ。」








「お父さんの帽子は？」








「あれは論外だよ。」








「あっそ。」








「じゃあこの辺で帰るとするかな。」




余り遅くなると国木田くんがうるさいからね、と太宰さんは言った。




「あ、うん。」








「後Aちゃん、君の弱みはしっかり握ってるから♡



次は鳩尾なんて蹴ったらダメだよ。」




弱み？





「それって？」



聞く前に蛆虫はきえていた。



弱み？何だろう…









「…あ！！」




''余りこういうことをしていると中也に怒られるよ。''



さっきのカツアゲの時、写真撮られていた。

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