兄妹でした【太宰治】

兄妹2 ページ3

前回のあらすじ

私と太宰幹部は兄妹だという突然のカミングアウト☆




「よ、用件って何ですか…？」





私はおずおずと聞いた。

仮にでもこの組織のトップなのだ。そして私は最下級の構成員。
立場が雲泥の差。

もしも言葉選びを間違えたりしたら…





「ああ。そんなに固くならないでいいよ。難しいことじゃないから。」






「は、はぁ。」





そんなこと言われてはいそうですかってなるわけが無い。







「単刀直入に言うね。









太宰くんの食生活を管理して欲しいんだ。」






「……は？」







太宰幹部の食生活管理？






「戸惑うのも無理はない。でもね、本当に彼の今の生活は危険なんだ。だけど私も忙しい身。何時迄も彼の面倒を見れるわけじゃない。そこで唯一の血の繋がっていた君を…」






「ちょっと待ってください。」





私が口を挟んだ瞬間首領の眉間がかすかに動く。
然しいくら私とて言いたいことは言わせてもらう。




「確かに私と太宰幹部は血の繋がって兄妹。それは先ほど証明されました。ですが、私に幹部の世話をしないといけない義理がどこに存在するのでしょうか。

…まぁ、仮に私がその仕事を引き受けたとしましょう。私の今までの仕事+幹部の世話。これでは私の生活に支障をきたします。私は今の安定の仕事だけで十分な身なんです。太宰幹部の世話は相棒である中原さんに任せてはどうでしょう。」




…嗚呼。私は組織トップに向かってなんて言葉を発しているのだろうか。
と言うか、ここに入ってこんなに淡々と言葉を発したのは初めてだよ。



私死んだな。

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