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巨人軍の優しい先輩たちのおかげで、笑顔を取り戻した私たち。



“お祝い”ってことで、これから飲むらしい。







未成年の私は、もちろん飲まないよ。





私と同じように? お酒が苦手な宮國さんは、不安そうな顔をしている。

寮暮らしの宮國さんは、私たちのやり取りを見るだけ見て、直ぐに帰った。








残った大人たちは、花さんからお泊まりの許可が出て、みんな一斉に動き出した。




携帯を操作して、文面をつくる者。

3コール目で出た相手に“今日泊まるから”とだけ言い残して、終了ボタンを押す者。



奥さんへの連絡を終えた者から、お酒に手をつける。









勇人たちは、一時間ほどであっという間に潰れて、寝てしまった。手には、まだ空っぽのジョッキがある。









阿部さんと長野さんは、ちゃんと考えて飲んでいる。だから、全然酔っていない。



空っぽのジョッキが机に並ぶ中で、二人が手に持つジョッキの中には、まだ半分以上のビールが残っている。



大人だよね。









長野「そのボール、どうしたの?」

「えっ? あ、これですか?」



カバンの中に入れていた“引換券”。
静かになった今、手にとって見つめていた。

真っ白なボール。






長野「そう。新品だよね?」

「はい。“引換券”らしいです。開幕戦でホームラン打つから、そのホームランボールとの引換券だって」

長野「っそうなんだ。予告ホームランね。勇人もカッコいいこと言うな。俺もやったな……」

「えっ?」

長野「いや、なんでもない。そのボールがホームランボールに変わってくれるといいね」

「はい」






勇人が前に言ってた。

長野さんの過去って何かありそうって。
昔のことなにも言わないんだって。






何か、あったのかな?









悲しそうな瞳。

寂しそうに何かを見つめる瞳。





たまに、見せるその表情。







その表情をつくる原因は、
私が知るべきことじゃ、ないかな。









花「A、毛布運ぶの手伝って」

「あっ、はーい」





ぐっすりと眠る勇人たちに一枚一枚毛布をかけていく。


聞こえてくるのは、規則正しい吐息。





私は、この姿を見ると妙に安心する。
そして、癒される。









勇人には、どんな過去があるのかな?





そのうち、全てじゃないけど、

少しずつ知りたいな。

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設定タグ:坂本勇人 , 長野久義 , 野球   
作品ジャンル:恋愛
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ひー(プロフ) - はるかさん» ありがとうございます(><*)ノ~~~~~ (2014年8月20日 13時) (レス) id: 1c229173bd (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 大丈夫ですよー!笑 (2014年8月19日 15時) (レス) id: 4b836620b4 (このIDを非表示/違反報告)
ひー(プロフ) - ハルさん» ぎゃー、めっちゃ返信遅れちゃいましたっ!! (;_;)/~~~ (2014年8月18日 12時) (レス) id: 1c229173bd (このIDを非表示/違反報告)
izu - 私、大の巨人ファンですが、キャラも名前の呼び方も完璧です!更新楽しみにしてます。 (2014年8月18日 8時) (レス) id: fa9032beb3 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ありがとうございます! (2013年11月10日 23時) (レス) id: 10481c6579 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひー | 作成日時:2013年10月2日 18時

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