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この日も俺は赤原に誘われて練習を共にしていた。
真夏とは違い、暗くなるのも早くなった。
7「やっべ、俺、姉ちゃんにパシリにされてたんだった」
『ははっ、晃でもそんなことされるんだな。
大丈夫だよ、俺、鍵閉めとく』
7「悪りぃ、ありがとう」
『なあ、晃』
7「?」
『絶対、甲子園、優勝しような』
7「……もちろん」
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そう、この会話が俺たちの最後の会話だった
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俺が事故のことを知ったのはその夜だった
明日も朝練あるし、早く寝ようと思った時だった
♫〜
7「え、監督………」
こんな時間になんだよ、そう思った
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『赤原が変 死 体で見つかった』
7「え…?」
しんだ?
赤原が?
そんなわけない、だって俺…
俺さっきまで一緒に……
練習してたのに
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赤原は見回りの警備員が見つけたらしい
しかもその死体には
首がなく
未だに見つかっていない
そばには古くなったスコアボードが落下していたそうだ。
だとしたら、それが落ちる寸前に赤原が見上げて…………
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俺、夢見てんの?
監督の電話中も、終わった後も信じられなかった
あまりに残酷な真実に、俺は背を向けてしまった
もう少し一緒に居てたら
もう少し早く劣化したスコアボードを回収していれば
後悔という思いしかなかった
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それから13年経った今、俺は車の中でそれを思い出した
今日はデーゲーム
しかも市民球場でのゲームだ
7「…その前にコンビニよろ」
近くのコンビニへより、なにを飲もうかな…そう思いながらフラフラ歩いていると
ドン
「あ!すみません!お怪我はないですか?」
7「いえ、大丈夫です。
こちらこそすいません」
女性とぶつかってしまった
7「(全然気付かんかった)」
ボケーっとしていたからか、全く前の女性が見えていなかった
7「(やっべえ、これから試合なのに)」
俺は気合を入れようとブラックコーヒーを片手にレジへ向かった
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「あの人………」
ぶつかった女性が呟いてることなんて知らずに
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るかわ(プロフ) - 作者のるかわです!前のアカウントにログインできず、別のアカウントで続編を作成しています!https://uranai.nosv.org/u.php/novel/ohtnnkmr1/ (2020年6月21日 22時) (レス) id: 98036951f0 (このIDを非表示/違反報告)
るかわ(プロフ) - 夢の人さん» ありがとうございます!テストとスランプを乗り越えて更新します! (2020年1月13日 17時) (レス) id: 66bfd50516 (このIDを非表示/違反報告)
夢の人(プロフ) - 初コメです!おもしろいです!続きがみたい.........! (2020年1月4日 3時) (レス) id: 65275ecd7a (このIDを非表示/違反報告)
るかわ(プロフ) - けーんーたーさん» ほんとですか…(歓喜)ありがとうございます(泣)更新頑張ります! (2019年9月17日 21時) (レス) id: 66bfd50516 (このIDを非表示/違反報告)
けーんーたー - いつも読んでますー!今までの全部面白いです! (2019年9月17日 14時) (レス) id: 09690ecee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るかわ x他1人 | 作成日時:2019年9月10日 16時