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キヨは久しぶりにサッカーを一緒にやっていた友人達と集まってその日は野外コートでサッカーを楽しんでいた。
そんな中、皆で水飲み休憩をしている時にこんなことを言われた。
「高校の頃からキヨは何でも出来たよな。思い残したこと何もなかったろ？」
そんな他愛もない言葉だった。
だったはずなのにそれがキヨには無視出来なかった。
すっかり空になった水筒を未だ口に付けたまま、ずっとAという女の子の顔を思い浮かべていた。
隣の席で授業中突然声を掛けられて、面倒事は御免だと思いながら気乗りしない顔で耳を傾けて言われた言葉は今でもしっかり鮮明に覚えている。
『黒板、何処を何色で書いてる？』
見ればわかるだろと言い返そうとした時に彼女は慌てて自身の病気について教えてくれた。
自分が色が分からずともノート提出くらい人と同じでいたいと話す彼女を見て心を打たれた。
それからはずっとAの隣にキヨは居座り続けた。単純に話が合っただけだと最初は思っていた。いつしか彼女に色を教えるのは自分の役割だと思っていた。
卒業して彼女を見なくなり初めて、自分は彼女の隣に居たかったのだとキヨは気付いた。
しかしながら自身の気持ちに気付いていない頃、自分で「なんの気兼ねなく落ち着けるから」と言ってしまった事をずっと後悔して連絡も取れなかった。
人が常にまとわりついていた自分にとって都合が良かったからではない。
好んで君の隣に寄り添って、君に色を教えて、笑いあっていたかった。
そうずっと伝えたかった。
「キヨ！危ねえ！！」
「っ！！」
キヨは過去のAという女の子に頭を埋め尽くされていて、ついぼーっとしてしまっていた。
いつもなら軽々避けるスライディングが運悪くプロテクターの入っていない横からもろに食らってしまい、足を折ってしまったのだ。
そして再開してしまったのだ。
Aというモノクロで生きてきた彼女に。
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color(プロフ) - 合っていまして… ！！徹頭徹尾好きで溢れてて同じ小説を書くもの、参考にもなりました…作者様のファンになりました笑 久しぶりのドキドキをありがとうございました、、！長文失礼しました。 (2022年6月12日 1時) (
レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)
color(プロフ) - 先程見つけて全部読ませて頂いたのですが……！言葉選びや表現の仕方等がとても素敵で…感動しました、どの話も好きです…特に「後悔愛に立たず」が一番好きです…思わず背筋がゾクッ、としましたし、彼の彼女に対する愛情や最後の終わり方が物凄く私の趣味に (2022年6月12日 1時) (レス) @page49 id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)
蠍(プロフ) - もふたにえんさん» ありがとうございます！！言葉選びにはけっこつ気を付けています笑なのでそこに触れて頂きとても嬉しく思います！！本当にのろまな更新ですが引き続きよろしくお願いします。 (2019年9月16日 3時) (レス) id: 19b4bd13c3 (このIDを非表示/違反報告)
もふたにえん(プロフ) - 新しい話更新されていて急いで読みました！蠍さんの作品は全て綺麗な言葉で書かれておりどれも飽きません。完全に蠍さんのファンです笑これからもゆっくり更新待ってます！ (2019年9月16日 3時) (レス) id: a8f8fce798 (このIDを非表示/違反報告)
蠍(プロフ) - 佳奈さん» ありがとうございます！とっっっても励みになります！！ (2019年9月16日 1時) (レス) id: 19b4bd13c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠍
| 作成日時：2019年6月27日 12時
