◇◆告白常習犯◆◇( S.S ) ページ6
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コロコロと黄色いボールが転がる
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そのボールめがけて秒速で集まる女の子たち
「ったぁあああ！！！」
ここはテニスコートという名のオンナの戦場
*「うわあ、また取れなかった」
*「次こそは取るっ！！！！絶対！！」
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ただの黄色いボールを奪い合うオンナたち.....
冒頭からハテナだらけの人、いっぱいいますよね？ごめんなさい！
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でもそのワケはすぐにわかりますっ
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ラケットをクルクルと回しながら
右手のリストバンドに額を当ててはにかむ横顔....
その横顔に吸い寄せられるように走り寄る
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「どうぞ！！！！」
翔「ああ、ありがとう」
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やっとの思いで手に入れたテニスボール
白くて大きな手の上へそれを丁寧に乗せる
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「櫻井先輩っ好きです」
翔「ははっありがとう」
「今日も好きです！！！」
翔「..........」
「明日はもっと好き！！！」
翔「これいつまで続くの？(笑)」
「好きって言ってくれるまでです！」
翔「好き」
「っ！！！？そういうんじゃな、くて//！！！」
翔「もーわかったから(笑)ほら、外、戻って？」
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私には、死ぬほど好きな人がいます
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来る日も、来る日も
こうやって愛を叫んでいるっていうのに
むかつくぐらい爽やかな笑顔で「ありがとう」って
凶器にも似た優しい声で、私の愛の告白をいとも簡単に拒否します
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そう、私の好きな人は
同じテニスサークルにいる
２つ上の、櫻井先輩
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佐々木A、日々貴方のためにボールを拾い続けますっ！！！
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作者名：結嘉 | 作成日時：2016年2月21日 16時
