◇◆３◆◇ ページ20
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和也「じゃ、今日はここまで。来週までに次のワーク５ページやっといてね」
「はい」
勉強を再開してからあっという間に時間は過ぎてもう先生が帰る時間
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和也「お前、来週の日曜休むなよ？」
「え？」
和也「彼氏とか、いたらぜってー休むだろ(笑)」
「......あ、.....バレンタインだから？」
和也「まあそういうこと」
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休むわけないじゃん
私は先生のことが好きなんだから
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和也「だから、.....休んだら宿題増やすからね？」
ウィンクしてみせた先生が「そろそろ行くわ」って椅子から立ち上がった
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先生のジャケットを洋服掛けから外して渡すと
先生はスマートにそれを着て、カバンを持って私の部屋を出ようとした
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「にのちゃん」
和也「ん？」
ドアノブに手をかけながら振り返る先生
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トクトクと胸を打つ音がうるさい
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「.....、わたしっ、.....」
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" 家庭教師をやめても、私に会いにきてくれる？ "
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言えない、ひとこと
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言葉を詰まらせて目を泳がす私に、先生がキュッと目を細めて
「また来週な？」って甘い声で私の頭に手のひらをのせる
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甘くて、苦しい
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玄関まで見送ったあと、また自分の部屋に戻ると
まだ、先生の香りがにわかに漂っていて、泣きたくなった
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２年だよ？
２年も一緒に、.....、いたのに
もうすぐさよならってわかってて
なんで、なんで先生はそんなにあっさりした顔でいられるの？
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そのくせ私のことを愛しい人をみるような目で見つめて......
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「ずるいよ、、....にのちゃんっ、...」
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作者名：結嘉 | 作成日時：2016年2月21日 16時
