◇◆２◆◇ ページ19
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恋のお相手は
毎週月・水・日曜日にうちの家にきて
私の受験勉強を教えてくれている二宮先生
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先生と初めて対面したのは２年前の高２のときで。
私の志望校を心配してママが家庭教師を雇った。
それで、私の担当になってくれたのが、この二宮先生
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今はこんな感じで楽しく勉強を教えてもらってるけど
受かるまでは本当に厳しくて、休みたくなる日も....少なからずあった
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でも、私がしんどさに耐えきれなくて仮病を使って「熱でお休みします」って電話で連絡を入れたとき
その日の夜に、先生は私の家を訪問して
玄関から出てきた冷えピタをおでこに貼った私をみて「あらま」ってクスって笑った後
ママには聞こえないくらいの声で「どーせ仮病でしょ、熱くないもんこれ」っておでこから冷えピタをはがして私の額に手の甲をあてた
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そんな日々を乗り越えて、少し背伸びして受けた志望校。
合格とわかったときは、誰よりも先に先生に報告した。
そしたら、お祝いねってコンビニのケーキを２つ分買ってきて
私の部屋で先生がプチパーティーを開いてくれた
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電話越しだって仮病を見抜く先生
それに身内でもない私の合格を、潤んだ瞳で「おめでとう」って言ってくれた先生
思い上がって「トクベツなのかな」なんて思うときもあったけど
きっと生徒想いなだけなんだよね
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それでもそんな優しい先生に、勉強を教えてもらううちに
好きになってしまっていた
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和也「Aももうすぐ卒業かあ、早いね」
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ベットの端に２人で並んで座って
部屋の小窓から覗く空を見つめて
ママが入れた紅茶をスッと飲んだ
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「そうですね、....」
和也「俺とあった日が、....昨日のことみたい」
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ふんわり笑うと「あ、クッキーも貰うね？」って、小皿にのったそれをパクッと食べた
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「.....、あと、一ヶ月ですね」
和也「なんでそんな泣きそうな顔すんの(笑)」
「だって、....、そりゃあ２年もにのちゃんに教えてもらってたのに...、もうすぐさよならなんて寂しい」
和也「.......あのさあ」
「うん」
和也「.....これだからこの子は」
「え、」
軽くため息をつく先生に
少しぎょっとして先生の顔をみると
和也「ん、なんでもないよ。ほら、休憩したし、続きやろ？」
「.....、」
ポンポンと私の頭を撫でたあと、残りの紅茶を飲み干して
少しだけ、ネクタイを緩めた
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作者名：結嘉 | 作成日時：2016年2月21日 16時
