その2 ページ2
「……こちら支援機関。
用件はなんだ」
__俺の朝は早い。
というか朝も夜も関係なく仕事がある。
それもこれもトリッパーどものせいだ。
基本的に俺はトリッパーや転生者と
干渉してはならないが
万が一にも命を落とすようなことがないように
彼等に支給する携帯端末には俺の連絡先が追加されている。
一応分からないことがあったら聞けとは言ってあるが
電話がかかってくるのは大抵
《分からないから》ではなく《確認》がほとんどだ。
前回は景光を救っていいかだのの電話が深夜に入って、もう俺の睡眠時間はゼロだぞ?わかってんのか?
ちなみにそれは救済可だったから、書類操作で忙しくて寝れてねぇんだよ、くそ。
だから俺としてはこの電話もさっさと終えたいわけで。
睡魔に襲われてるから近くにあった缶コーヒーに手を出した。普段は飲まないが今日は無理だ。飲むぞ。
『あ、あの!今ポアロのトイレにいて…正体がバレそうなんです……!その、どうしたら……』
今まさに飲もうとしていたコーヒーを吹き出した。
__いや待て。なんでだ。
「っはぁ!!?!?おまっ、なんでそうなった!?」
彼等は正体がバレれば存在ごと消えてしまうのだ。
携帯端末を肩で抑えながら、片手でキーボードを叩き電話相手の情報を表示した。
名前は…個人情報になるがまあ。いいか。
サクラマ イヨリという。
トリップして2週間の17歳の女だ。
顔は…まあ中の上くらいで頭も悪くはなかったはず。
家族構成は………。
ここまで見て頭を抱えた。
「お前天涯孤独だから疑われてんのか!?!??」
『っそうみたいです!!
あとは墓穴を掘ったみたいで…その…ごめんなさい…』
誤られても困るんだ。どうにもならない。
家族構成も俺が申請するとその通りになる。
彼女は家族関係が上手くいかず、トリップしたため
両親は事故死、祖父母も既に他界、兄弟は無し。
という戸籍作成を行った。もちろん本人の意思だ。
だがそれだけで疑うのか普通と問えば答えは否
。
サクラマが墓穴を掘ったのが痛手だ。
「…何で疑われてんのか説明しろ」
とりあえず全く働かない頭を動かしながら
状況打開を図る。
『その…っ、わた、しが黒の組織じゃないかって……疑われてて…』
いやなんでそうなったって聞いてんだよ
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あお果実(プロフ) - とても面白いです!これからも応援しています(*´∀`) (2019年3月28日 12時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
おと姫と愉快なサカナたち(プロフ) - この世界観好きだ…更新待ってます! (2019年3月26日 11時) (レス) id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
ユウナ - とっても面白いです!更新楽しみにしています。頑張って下さい! (2019年2月18日 20時) (レス) id: 9d0d0719af (このIDを非表示/違反報告)
佐峅@岩動(プロフ) - ノルゼリイさん» コメントありがとうございますー!中々の苦労人ぶりに作者自身こうなるはずでは…!と嘆いていま(せん) パソコンは……成り行きですね!壊しちゃいました…。更新頑張っていきます! (2019年2月15日 12時) (レス) id: 1d5638e044 (このIDを非表示/違反報告)
ノルゼリイ(プロフ) - 久しい更新嬉しいです!どんどん苦労人へと変化しちゃいましたね……パソコンなんてやばかったですもん。これからも楽しみにしてますー (2019年2月15日 12時) (レス) id: 8f5d447aaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐峅 | 作成日時:2018年11月12日 0時