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第254話 月 H ページ16

今考えると某カルピスさんと奏の初投稿かぶってた…
あと終わる話数を赤メガネと揃える為に二更新頑張ろうかなぁと(できるとはいってない)


楓side

死ぬことは怖くないはずだった。

実際、さっき柵の向こうを見てもここから落ちれば確実にいけるかなぁ、と呑気に考えていた程だ。



けれど、なんで。

こんなにも体が震えているんだろう。

…分からない。



まぁ、もうじき飛び降りるのだ。

もう、そんなことはどうだっていい。



玲「…最初に、先輩の血をこの瓶に入れてもらいます」

そう言って取り出されたのは、綺麗な透明な青色の瓶。


こうすることで先輩の体がどうなろうと先輩の心臓を行使する事ができます、と彼女は淡々と告げる。

それはとても事務的だった。



『分かった』

返事をして、足元に落ちていた鋭い木の枝を拾う。

それで手首を切ろうとした瞬間、




「待てよっ…!」


ここにいないはずの、彼の声がした。


『奏、光…』

玲「…来ましたか」


それに対して玲音ちゃんはまるで、分かっていたかのように呟いた。


────────
─────


奏side


とんでもなく長い階段を登りきった後は、息がきれていた。

楓と彼女の姿を確認すると、間に合ったと息を整えた。



l「何をしようとしてるんかな?」

ま、大体は分かってるけど、と付け足す彼。



玲「…あーもう、邪魔ですね」

奏先輩はともかく、貴方は関係無いでしょうと光を一瞥する彼女。

l「冷たいなぁ…学校とは大違いや」

そうは言いながらも、光はどこか余裕のある態度。



玲「…分かりました。貴方達は私が楓先輩に強制してると思ってるんですよねぇ?じゃあ、楓先輩が“自分から”ならどうですか…?」



奏「は…?そんな訳、」

玲「ありますよ」

そして口角を上げた彼女の笑みは、とても冷たかった。

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作者名:月見だんご 赤メガネ x他2人 | 作成日時:2018年1月10日 3時

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