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第19話 月 ページ22

___side

「───こうやったらまた同じようになる···」

どれだけ試行錯誤しても、1つも答えは出てこない。

「なんで···?」

可笑しい。

こんなこと、ありえないはずなのに。

どうやっても、君を救えない。

時間はもう無いのにっ···。

「残り、4ヶ月···」

光が射し込んでいる窓のカーテンを閉める。

でも、不可能でもやらなきゃいけないんだ。

大好きな、君を助ける為に。



奏side

部活終わりに、楓と一緒に帰ろうとしたら「まだ用事がある」と言われ、家への道を歩いている。

···胸騒ぎがする。

いきなり立ち止まった俺を、一緒に帰っていた彼方が不思議そうに見る。

彼「奏?どうした?」

奏「···少し戻る」

彼方が呼び止めるけど、それを無視して学校へ向かって走る。



学校が見えると今から帰る生徒が多くいて、こっちを見る人が多かった。

そのなかで、楓と仲のいい渉がいたからまずは渉に聞く。

奏「ねぇっ、渉、楓見なかった···?」

渉は不思議そうに首を傾けながら応えた。

渉「見たよ。なんか北校舎の方に向かってたけど···」

奏「分かった、ありがと」

そうしてまた走り出す。

北校舎は、もうほとんど使われていない。

たまに校内宿泊研修とかに使われる位だ。

それなのにそっちの方に行くっていうのは、よほどの事がないとありえない。

廊下を走っていると、声が聞こえた。

「───っ、───」

「──!」

その教室を覗くと、

数人の女子と。

床に倒れこんでいる






楓。






バンッッ

奏「···お前ら、楓に何してんの?」

「奏君···!」

「なんで···」

楓を抱き起こしてそいつらを睨む。

奏「···何してんのって聞いてんだよ!」

「ひっ···!」

そいつらは走って教室を出ていった。

楓は、身体中に痣を作っていた。

『奏···』

奏「楓···っ!」

やばい。

楓がつけている指輪の宝石は、青白い光をかすかに発していた。

そして楓の目には









光が、無かった。

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ねこもち−猫餅-(プロフ) - すみません(´・ω・`)めっちゃ面白いですです!が、誤字を発見いたしましたので一応報告しようかと…。30ページのengelは、angelです!わざわざごめんなさい_(._.)_ (2021年1月3日 14時) (レス) id: 0f1902c80e (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - ありがとうございます! (2018年1月30日 21時) (レス) id: 1d006eee88 (このIDを非表示/違反報告)
赤メガネのくせに緑が好きだ(プロフ) - にゃーさん» テキスト選択は文字を長押ししていただくと青くなり、いわゆる「選択」の状態になると思います。それを広げてくださると、文字が見えると思います!ですが、私の方ではAndroidでしか確認することができなかったので、iPhone等はできない可能性があります。すみません。 (2018年1月30日 19時) (レス) id: 6d19e4819c (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - えと…テキスト選択ってどうやってするんでしょうか…(泣) (2018年1月29日 22時) (レス) id: 1d006eee88 (このIDを非表示/違反報告)
春星千風波(プロフ) - 月見だんごさん» ありがとうございます! (2017年11月22日 17時) (レス) id: 0c4f4061b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見だんご 赤メガネ x他2人 | 作成日時:2017年4月30日 22時

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