第３８話「甘えるな」 ページ37
居てもたってもいられなくて私は襖を開けた
A「すいません、失礼致します」
近藤「ん？総悟にAさん！もういいのか？」
A「はい、それより彼女…」
小夜「小夜はっ…小夜は頑張ってるもんっ…
憧れのっ…真選組で、働けて…近藤さんにっ…褒められたくてっ…頑張ってきたのにィィィ！！」
土方「あっ！おい！」
叫び泣きながら小夜さんは部屋から出て行った
沖田「あーあぁ、土方が女泣かせてらァ」
土方「あれはあいつが悪ィだろ！」
近藤「まぁ、今回はそうだな」
A「あの！私追いかけます！」
近藤「え！？ちょっ！？」
私は小夜さんの後を追いかけ、部屋を出た
というか足速くない！？
もう居ないんだけど！？
でも行き先は大体分かる…きっと自室だ
コンコンッ___
A「小夜さん、私です、Aです」
小夜『な、なによっ！いい気味って、思ってんでしょっ！！
仕方がない、じゃない！
頑張って、ここに入って、認められたくて…でもアンタが邪魔なんだもん！
なんでもこなして！小夜がもっと出来なく、見えてっ…
ずるい…ずるいずるい！なんで、いつもアンタ、ばかりっ…』
A「…。」
彼女なりに不安があったんだ
でも…
A「甘えるな」
小夜「えっ…」
A「自分が何して来たか覚えてる？
自分で頑張って努力した？
自分の力でやろうとした？
違うだろ
あなたは私の仕事を自分がやったかのように見せただけ」
小夜『違っ…小夜だってちゃんと((バンッ！！ ひぃっ！？」
私は勢いよく襖を開けた
A「違う？何が？何が違うと言うの？
じゃああなたは何をやったと言うの？
料理？じゃあ何の料理を作った？
洗い物？じゃあ何を洗った？
洗濯？何を洗ったのかしら？
掃除？何処を何でどんな風に掃除したの？
やってたのなら分かるわよね？
はっきり答えなさい」
小夜「ひ、ひぃ…っ」
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