嗚呼。【wrwrd!】 (ページ4)

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秘密ページ4

｢なぁ、どないした、｣
不思議そうに、少し不安そうに、それでも優しげに此方を見つめる蒼が、今はとても辛いもので、咄嗟に逃げてきてしまった。
俺の我儘で我々だの加入を断念させてしまうことになってしまった。
でも、これでいい、これでいいんだ。
｢ほんまにそれでええんか？｣
ええんや、ええんや、アイツがそれで何も知らずに笑顔で居てくれたらそれで充分なんや。
｢あいつはほんまにそれを望んどるんか？｣
うるさいです、それがアイツの為なんすからいいやないですか。
｢あいつの為や言うて実際は自分が目逸らしたいだけちゃうんか｣
嗚呼、煩い、煩い！
こんなことアイツに思い出させたくない、こんな記憶、アイツに抱えさせたくないだけや！
｢…それやといつかお前の大事なあいつがお前のせいで傷つくだけやぞ｣
あんな風に。

顎でさされた方を向くと、今にも泣きそうな顔をしている蒼が居た。

嗚呼、そんな顔をしないでくれ、
そんな顔をさせたくないから、俺は、

俺だけがこの気持ちを持ってればええんや。

…俺はまた逃げた。
蒼の辛そうな顔と、ゾムさんの普段は見せない真剣で、それでいて冷たい瞳の奥の光が交互に頭の中をばちばちする。
もう何が正解か分からない。正解など有るのだろうか。
俺は蒼に知って欲しくないのだ。それだけなのに。
…なんで辛い顔をさせてしまうんだろう。
ずっとそうだ、ずっと前からあいつの事を少しも幸せになんてしてやれてないじゃあないか。
胸が張り裂けそうになる。もう張り裂けてるんじゃないだろうか。
ずっとだ。ずっとズキズキ痛むんだ。
こんな思いをさせるなら知られない方がいい。
｢逃げるんか｣
嗚呼、うるさいなあ、アンタまで言うんですか
｢逃げるなやショッピ｣
別に、逃げてる訳ちゃう、アイツの目を塞いでるだけや。
｢そのままやとお前が報われんぞ、そんな記憶思い出しただけで壊れるような奴ちゃうやろアイツは｣

………嗚呼、そうやった。
なんでこういうときに限ってこのクソ先輩は大事なことを教えてくれるんやろか。
｢じゃかしいわ、ほれ、グルさんなら呼んどいてやるからよ｣
今だけかっこいいっすね、先輩。
｢うーるせっつのこの馬鹿野郎が！さっさと行ってこいや！｣
はいはい、行きますよー

大事なピースを当てはめに。