19-Ａ 願い ページ28
・ 羚亜 side
和典と貴和を除いたKZの男子メンバーは、
彩と翔を気にしているようだった。
確かに…翔は一途だ。
それに、KZは男女のそういう関係を
認めないそうだからね。
私はKZのメンバーじゃないから、大丈夫。
まあ…鈍感な彩が気付くはずもないけれど。
何とも言えない気まずい雰囲気の中、
私たちは翔のビルに着いたようだった。
「じゃー七夕と
羚亜のクランクアップに乾杯！！」
『かんぱーい！！』
夜空の星々がキラキラと輝くのが見える部屋。
さっきから気になるこの雰囲気。
…よく分からない。
「和典、今日は何なの？」
結局、和典に聞くことにした。
「…砂原が、」
和典は、その冷静な瞳を苛立ち気味に細めた。
「立花と結婚を前提に付き合おうとしている。」
……え？
「け、っこん？」
待って待って、私の耳がおかしくなければ、
彩と翔が結婚する…って聞こえたんだけど。
「えっと…それで、彩の返事は？」
「断るらしい。」
ごめん、翔。
正直、ホッとした。
その時だったんだ。
「立花の返事を聞こうかな。」
翔の朗らかな言葉を聞いたのは。
その言葉を境に、
和彦や和臣、翼の動きが止まるのも。
全員が全員、痛々しかった。
私と和典の視線は、彩を向く。
貴和は、ガラス張りの壁に凭れて立っていた。
「ごめん、ちょっとだけ待って。」
彩の声は、少し震えていた。
それだけで、翔は全部理解したみたいで。
「気持ち、モロ、顔に出てるし。
…分かったから、言わなくていい。
俺、ロンドンに行く。」
半ば哀しげに、でも愛おしげに彩を見つめる翔。
翔、ロンドンにも女の子はいるよ…
って、心の中で言いながら、
私は和典の腕を引いた。
「羚亜？」
低い、男子っぽい声。
窓から見える空には、満天の星。
隣にいる彼の手に、力を込める。
『幸せな時間が続きますように』
私は、星空を一瞬で横断した光へ、
静かに願った……。
Fin.
・
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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エイミー(プロフ) - aikoさん» aikoさん！コメントありがとうございます！！ 良かったです(*^^*)笑 (2017年8月22日 9時) (
レス) id: 18c0d67c28 (このIDを非表示/違反報告)
aiko - とっても泣きました。 (2017年8月18日 0時) (レス) id: 27fa10d97e (このIDを非表示/違反報告)
エイミー(プロフ) - kokoa様☆ありがとうございます！頑張りますー♪ (2016年3月12日 21時) (レス) id: c472ba4c17 (このIDを非表示/違反報告)
kokoa - すごく面白いです！続き楽しみにしています!(^^)!更新頑張ってください<(_ _)> (2016年3月12日 18時) (レス) id: 74a47641c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エイミー x他1人 | 作成日時：2016年3月6日 16時
