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家に帰ったMは生徒手帳を開けると、
なんとそこには副担任を
追い出せなかった謝罪と理由を事細かに
綴られていた。

当時都会では授業アンケートという
ものがすでに普及しており、危険な
先生はここで告発することができた。

しかしMが通っていた学校は田舎だった
ためにまだ実施されておらず、人事は
職員会議で決めていた。

しかし当時の田舎の学校では
「年功序列」という家制度のようなものが
残っており、副担任よりも年上だった
副担任を追い出すどころか、
上司に刃向かったと逆に
追い出されたそうな。

Mはついに諦め、
いつもの学校生活を送った。


それから半年後のことだった。
ついにMの学校でも授業アンケートが
実施された。

Mは「もうこれが副担任を追い出す
最後のチャンスだ!」と今まで
あったことを全て書いて提出した。

Mは卒業してしまったが、彼女には
入れ違いでその学校に入った弟が
おったので聞くと、なんと
追い出されていなかった。

MはこのことをYに話すと、
「やっぱり」といわんばかりにYは
肩を竦めた。

この時の授業アンケートは生徒の名前を
書かせるうえに書かれた当人が見ても
いいというガバガバの設定だったため、
副担任は都合の悪いことを書いた生徒を
全員呼び出し、
都合よく書き換えさせたそうな。

これにMが呼ばれなかったのは手伝いを
拒否したという確固たる反抗心が
あると思われたからだったそうな。

こうしてMの希望は潰えたと思われた。


Mが卒業してから2年ほど経とうか
という頃だった。

Mと彼女の弟、そして母は学校に呼ばれた。

その場にはMたちだけでなく、
Yをはじめとした同級生たちがいた。

そこへ校長がやってきた
校長先生は副担任を追い出すことと
こうなった理由を語り始めた。


Mたちが卒業したあと、副担任は
あろうことか担任に昇格した。

しかし副担任の暴走は治ることを知らず、
そのクラスでは不登校がばんばん出てきた。

ある時、一人の娘が不登校になったが、
その娘の母はなんとPTAの会長であった。

娘から全てを聞かされた母は全校生徒の
保護者から署名を集めた。
PTA会長のお達しならとあっという間に
集まったそうな。

署名が集まり仕方なく学校側で調べると
副担任の暴走が全て明るみに出たという。


こうして問題の多い副担任は
追い出され、事の発端となった
他クラス出入りは解禁され、
授業アンケートは規制が厳しくなったそうな、

めでたしめでたし。

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作者名:86 | 作成日時:2019年8月30日 17時

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