梵天の殺人狂 2【梵天】【男主】

スクラップが42コ。【過去編】 ページ6

鈍器で頭を殴られたような気分だった。



『今、竜胆、何て』


竜「だから、マイキーの妹……エマだっけ？を稀咲が殺した」





エマを＿＿＿＿？







〈あ、あのさ、ケンちゃんってチョコとか甘いもの好きかな…？って、何ニヤニヤしてるの！？そんなんじゃないから！！！〉


〈見て見て！ケンちゃんがぬいぐるみくれたの！〉





ドラケンと何かあればニコニコしながら報告しに来てた。


どっからどう見たって恋してたのに、それを隠し通せてると思ってたのも面白かった。




〈Aくん、ありがとう！〉




もう会えないなんて、信じられなかった。


信じたく、なかった。






竜「これで分かったろ？天竺は平気で人を殺せる」


蘭「イザナから伝言。“もしこっちに来ないなら、弟の命は保証しない”」


『ッ……！！！』






薄々分かってた。









『莉音を、人質にしたって訳ね』







口では何とでも言える。だからイザナは見せしめとして莉音をボコったんだ。




蘭「当たり♡」


竜「ちなみに言っておくと、莉音(コイツ)、右腕と左足折ってあっから。頭も少しやってる」




早く病院に連れていかねえとな？

そう言いたげな目で蘭が笑う。






自分の息が荒れるのが分かる。







裏切るのか？東卍を？


今抜けたらどうなる？





エマが死んだ。マイキーは恐らく放心状態で、エマを好きだったドラケンも同じだろう。






総長と副総長が戦線離脱の状態で総長補佐(俺)も抜ければ、最悪壊滅する。




でも、このままなら、莉音は＿＿＿？








〈A、たい焼き買いに行こ♡〉


急に学校に乗り込んではそう言ったマイキー。




〈なっ……良いだろ別に！シャンプーハットくらい！〉


銭湯でからかうと石鹸が飛んできたドラケン。




〈俺、ここにドラケンと同じタトゥーあんだぜ。良いだろ？〉


集会後の階段で、こめかみを指さし笑った三ツ谷。




〈Aさん！お疲れ様ッス！〉


目が合うと毎回そう言ってお辞儀してきた千冬。

〈兄貴！！！！！〉










莉音の、笑顔。







頭に、それぞれの顔が浮かんだ。









『………分かったよ』





蘭・竜「お」








『巴月Aは、今この時から東卍の敵だ』












＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿俺は、堕ちた。






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
回想に武道がいないのはAくんが武道を嫌いだからです。(推してる方本当にｽﾐﾏｾﾝ)

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