僕らのマドンナ。【畑】

いつぞやの感覚。 ページ9

はじめさんと電話する時が近づく。


はじめAちゃん、俺はいつでも大丈夫なんで。電話いい時言ってくださいね

Aもう電話大丈夫ですよ!









電話できると知らせてから15分ほど。









〜♪







「もしもし、」


は「ど、どーも！！こんばんは」


「こんばんは」


は「お礼とか…そんなの全然いいんで！ほんとに！」


「でも、…」


は「あ、じゃあひとつお願いがあります」


「あ、はい！なんでしょうか」


は「…友達に、なりませんか」


「友達？」


は「はい！普通に遊んだり、LINEしたり電話したり。俺へのお礼はこれで！でも一度きりっていうお礼じゃないですけどね」


「あたしでいいんですか？」


は「友達になりたいって思ったから言ってるんですよ(笑)変な気遣いもしなくていいんで！」


「じゃあ…これからお友達としてよろしくお願いします」


は「はい！！是非！！」









いいのか本当に。
トップYouTuberだよこの人。







なんて思ってたのは最初だけで
あたしははじめさんからはじめくんに、
はじめくんはAに呼び方が変わって
意外とすんなり打ち解けた。









はじめくんのことを
ちゃんと知ろうと思った。









あたしは友達と呼べる人はいない。
だからこそ、きちんと知りたい。
こんなあたしと友達になりたいなんて
嬉しいこと言ってくれたはじめくん。



ファンとしてではなく、
友達として、ちゃんと大切にしたい。









あの頃のような関係ではなく。









ちゃんと向き合いたい。









これからはじめくんと仲よくなる中で
はじめくんに打ち明けられない事もある。
それはちゃんと隠し通したい。









はじめくんに嫌われるのが怖い。
いや、はじめくんだけじゃない。
人に嫌われるのが怖くてたまらない。









最初は緊張していた電話も
最後はすごく盛り上がって、
とても楽しかった。









は「あのさ、俺Aと遊びたいんだけど、ダメ？」


「ダメじゃないよ！遊ぼっか！」


は「マジ！？じゃあまたスケジュール確認しとくー。行きたいとこあったら言って！」


「はい！りょーかい！」









こんなに楽しい時間、
久しぶりだった。









それにしても、
仕事やめたいな。
あんな上司大嫌いだ。







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