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『とりあえず、23年前に私たちが事件について巻き込まれたってのは分かった。でもなぜ狙われたのか、それとなんで今になって私たちをまた狙うのかってのがわかんない』
「それは単に、犯人が狂気的なまでに絵に執着した画家だから。それに殺害方法から痕跡まで、かなりこだわりがあるみたいだぜ」
そして黒羽ボーイはもう1つUSBをパソコンに刺す。そして出てきたファイルをクリックしてこちらに見せてきた。真っ赤な殺人現場と、それぞれの遺体が収められたファイル。全て目をくり抜かれてるのが余計に恐ろしい。そしてひとつの事件につき1枚か2枚、絵があった
「これは後から調べた追加情報、灰被りが行ったとされる殺人事件について。
大体事件の数としては17件、全て画家が殺されてる。それと画家の親や恋人とかの親しい関係である人も殺されてる事件もあった。シンデレラの原作に基づいて、足の踵とつま先が切り落とされて、目がくり抜かれてる。
それとこの絵には法則があって、画家1人だけ殺された場合はCinderellaとサインが書かれた絵が1枚だけ。画家と親しい人が一緒に殺された時はその殺された画家の絵と、Cinderellaの絵が1枚ずつ」
『は?殺人現場を絵に描くキチガイ野郎???』
「いや、コイツはそれよりもっとタチが悪そうだぜ」
そして、もう1つファイルを開く。左右に分けられた絵は、片方は全て画風がおなじ、でももう片方は全て画風が違う人物画、絵があまり分からない私でも全部別人が描いたとわかるくらいろ。それに、その人物は…
『一緒に殺害された人を、描いてる…?』
画家と一緒に殺害されたもう片方の人の顔写真と特徴が酷似していた。
「な?タチ悪ぃだろ。恐らく灰被りは、絶望などの人のマイナスな感情に強く惹かれるサイコパスだ。画家の大切な人を先に殺して、その様子を絶望した画家に描かせた。そして自分は画家を殺し、完成した殺人現場を描いた。
それともう1つ、画家が特に好きなものがあると、灰被りはそれにまつわる殺し方を相手に行った。例えば炎を愛する画家を殺した時は、相手を火炙りに。ちなみに現段階Aさん達以外襲われて生きてた人間はいない」
『じゃあなんで私たちの時は記憶失くしたけど、無事に帰ってこれたの?』
「それは単にトラブルが起きたからだと俺は思う。灰被りは絶望に執着するあまり…そして日本警察を甘くみたから、殺人計画に穴が空いたんだ」
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作者名:はしゅら | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=hassyu
作成日時:2023年12月30日 21時