【コラボ】傷が語る過去【歌い手】 (ページ9)

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ふたたび～女主視点～ページ9

『空君大丈夫かな…』
皆さんベンチに座ってのんびりしてますが…
空君のこと心配―――ですよね

ナノ君の表情が冴えないもん

やっぱりそれぞれ微妙な顔をしていて…
そんな顔するくらいならパシリなんてさせなければいいのに

『…大事にされてるんだな…』
今更だけどね

でも改めて感じた皆さんの優しさ
自分のことのように嬉しい私は変なのかな…？

「さあー次はなにがいいかなー？」
「んー…さっきの楽しかったよね…」
「あー！それ私も思った！」

『……。』
なんか隣から不気味な会話が聞こえてくるのですが…
もうやめてください
本当にやめてください
私死にますから
本気で
なにこっち見てニヤニヤしてるんですか

そう思っていると突然2人が立ち上がって

「そらるさん！」
「なんだ？」
「「もう一度あれ乗って来ていいですか！？」」

それを聞いた瞬間この場所から逃げ出すべく立ち上がる

―――――が、

「柚子ちゃんも逝っておいで？(ﾆｺｯ」
『ーっ』
悪魔様放してください放してください放して放して放して放してえええええ！！
私がなにをしたっていうんですか！？

「それじゃあ！」
「行きますか！」
『もうやだああああああああああああああああああああああああああああああっ』

誰か助けてよ…

ああ、こういう時に空君がいてくれたら…きっと助けてくれるのに…きっと

本日二度目の地獄への入り口
そして今から信じられないほど動き回る椅子に座らされる

「柚子ちゃん顔がｗｗｗｗｗ」
「死んでるｗｗｗｗｗ」
後ろでケラケラ笑う96店長先輩

『どうしてこのようなモノがこの世にあるんでしょうね…』

横目でチラっと皆さんがいるであろう場所を見ると、
空君は戻ってきていて…どうやら無事のようだ

それと…天月先輩がお腹を抱えて椅子をダンダンと叩いているのはなにをしているんでしょう
笑ってなんかないよね…うん、きっとそうだそう思おう

――――え…あれ？

な、なんで私は一番前の席に…―――――――

そう思った時にはもう下を向いていた