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七拾の幕(山姥切国広side) ページ23

三「…目的を見誤るでない」


一期一振たち目掛けて振りかぶられた攻撃から守るように結界を張った三日月宗近が言った。
冷たく、いつもの和やかな雰囲気とは違った。

これが、平安生まれか。
今自分と比べても意味が無いことは分かっている。
けど、比較対象にならない程の神々しい付喪神以上の存在のように思えた。


『す、まない……』


Aも気が気じゃなかったのだろう。
まるで人が変わったかのように、自身を振り回していた。
けれど妖は溢れるばかり。
…切るだけではどうにもならないことは、きっと彼女も分かっている。


姥「っ…どうする」

『これでは埒があかない、か……』


ふいと空気の割れ目を見やる。
あれをどうにかしないといけない。


『……』

三「…よく考えよ」

姥「…?」


妖の動きが止まったのをいいことに、Aはそれを見つめる。
その横顔は、とても寂しそうだった。
三日月の言い方からして、何かを悟ったのだろう。
俺も一振も、呆然と2人を見るだけだ。


『…仕方あるまい』

姥「何が…」

一「A、殿…?」


何を思ったのか、名前はゆっくりと歩を進め始めた。
刀を仕舞い込み、いよいよ何をしでかすか分からない。


三「…」

姥「A…」

『すまないな』


どうしてお前が謝るんだ。
どうして、そんな顔をするんだ。



…ーーーーー……



どうして、そんなこと……

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ハク(プロフ) - とっても面白かったです!!番外編もみてみたいです! (2017年4月10日 17時) (レス) id: a0d23eb5b6 (このIDを非表示/違反報告)
新雪 - 最後涙でそうになった。w (2017年1月4日 1時) (レス) id: 295e266782 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はせがわ | 作成日時:2016年5月2日 20時

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