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六拾九の幕(貴方side) ページ22

近付く度に、強くなって行く霊力、妖力。
やはり来ていたか…!
青江殿や石切丸殿なら…獅子王殿の鵺の伝説も耳にしたことがある。


三「…冷静さを保て。あまり悪いようには考えるな」

『…すまない』


ようやく本丸が見えてきた頃、禍々しい気を放つ化け物が姿を現した。
これは…想像以上に多すぎる!!


姥「A、俺は本物の山姥切ではない。…だが、そういう力を宿していないわけでもない」

『切国殿……頼んだ』

へ「俺達は主や他の者の救出に向かう」

『あぁ…』


一層馬を速める。
門に近付いた時、妖の何匹かがこちらに気付いた。


薬「くそっ気付きやがった!」

『いや、そのまま進め!』


大丈夫。
さっきだって、上手くいったんだ。


『ーーーーー』


刀に妖力を込める。
たちまち私の本体は青い光を纏い、炎のように燃え上がった。


『ーー失せよ』


ブン、と力いっぱい振るえば、鋭く前方を切った。
広がっていた妖は消える。
これが、私の…私ができることだ。


薬「さっきよりも威力上がってるじゃねーか…!」

燭「絶好調だね!」


ようやく門を潜ると、そこには石切丸殿や太郎太刀殿が刃を振るっていた。
その後には、他の者達を守るように結界を張る主と平安刀。
平安の者たちは、永きにわたってその刀身に霊力や神力が注がれている、と三日月が耳元で呟いた。


へ「主!!」

「!帰ってきた…!!」


今にも倒れそうなくらい疲弊しきっている彼。
きっと、ずっとこの状態を保っていたのだろう。


「ここはいいから!!裏に回ってくれ!!」

姥「裏…?」

「青江と一期が…2人だけ置いてきてしまった…!!」

『…!!』


血の気が引く…とは。
まさにこんな感じなのかもしれない。
すぐに私は2人の方へ駆ける。
その後ろを、切国殿と三日月殿がついてくる。


一「青江殿!!お気を確かに!!!」

『くそっ……!』


一期殿の必死な声が響く。
嫌な予感しかしない。


『一期殿!!青江殿……!!』


裏に抜けると、傷だらけの青江殿を抱える一期殿。
そして、2人に襲いかかる鬼。
…間違いもなく、昔に見た…身に覚えのある妖だ。


『2人に手を触れるな!!!!』


私は無我夢中に刀を振り回した。
飛び散る妖たち、驚いた様に私を見上げる一期殿。
青江殿の目は…閉じられていた。




───────────────────
ここまで読んで下さり、ありがとうございます!
次の更新で終わるかと…
最後までよろしくお願いします!

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ハク(プロフ) - とっても面白かったです!!番外編もみてみたいです! (2017年4月10日 17時) (レス) id: a0d23eb5b6 (このIDを非表示/違反報告)
新雪 - 最後涙でそうになった。w (2017年1月4日 1時) (レス) id: 295e266782 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はせがわ | 作成日時:2016年5月2日 20時

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