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六拾六の幕(青江side) ページ19

楽しそうなこどもたちの声と、さわさわと穏やかに流れる風の音、静かに鳴く鳥の声が響く。
みんな日々の疲れを癒す様に、各々の好きな時間を過ごしている。

そんな中僕も、久々にもらえた非番を縁側でゆっくり過ごしている。
特別やりたいこともなく、僕は彼女の帰りを待っていた。


うまく、やっているかな。
怪我…していないかな。

考えれば考えるほどにもやもやとした気持ちが渦巻いていく。
可愛いと思った手合わせの風景が、そのまま戦場で生かされていたら…考えるだけでますます心配だ。


青「僕も行けたら良かったのに…な」


休みなんて、いらないのに。
彼女のそばにいられるのなら、文句を言わずに出陣したんだけどなぁ。


青「…ん?」


風が強くなってきた。
ざわざわと、嫌な風。
気付けば鳥のさえずりは聞こえなくなっていて、天気もどんよりとしていた。


……胸騒ぎがする。
僕は少し急ぎ気味に、部屋に戻る。
きっと、着替えたって1人では出陣できないのだけれど、万が一に備えて武装する。

落ち着かない。
なんだ、これは。
はっきりと、何が起こるのかもわからないのに。
死装束を肩にかけ、僕は主がいる審神者部屋へ向かった。


青「…主、ちょっといいかい?」

「ん、いいよ」


スッと開くと、そこには一期くんの姿もあった。
2人は驚いた様に僕を見上げる。


「今日非番じゃ…」

青「何か…嫌な予感がしてね」


その瞬間、響き渡った悲鳴。
外から…こどもたちの声だ。


一「!!!」

「なにっ…何…!?」


一期くんが血相を変えて走り去った。
僕もその後を追う。

…きっと武装しているのは僕だけだ。
刀は自室から持ってこれるとして……


これは…かなりの大きい痛手だな……

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ハク(プロフ) - とっても面白かったです!!番外編もみてみたいです! (2017年4月10日 17時) (レス) id: a0d23eb5b6 (このIDを非表示/違反報告)
新雪 - 最後涙でそうになった。w (2017年1月4日 1時) (レス) id: 295e266782 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はせがわ | 作成日時:2016年5月2日 20時

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