１５６話〜誠side〜 ページ9
先生と話している間に、Aは病室に移され、後から俺も病室に向かった。
そっとドアを開けて中に入ると、ベッドに横たわるAの姿。
看護師｢この病気ってめまいが繰り返し起こるんだけど、今は収まってるみたいで眠ってます。目を覚ましたら声を掛けてあげてください。でもまだ症状が落ち着いたわけじゃないので、興奮させないでくださいね？｣
誠｢はい、…ありがとうございます｣
看護師が病室から出ていき、Aが眠るベッド脇の椅子に座る。
まだ顔色は良くないけど…家にいた時よりはマシかな。
細い腕には点滴が付けられ、規則的に滴が落ちている。
そっと手を伸ばし、Aの小さな手をとる。
その手はとても温かくて。
大げさかもしれないけど、ああ、ちゃんと生きてるって安心した。
その時、小さなうめき声をあげてAの体が少し動いた。
そしてゆっくりと目を開けたAは、握られている手に気づいたのか、俺の方に顔を向ける。
｢…まこさん…｣
誠｢A、具合はどう？気持ち悪い？｣
｢まだ…ちょっとだけ。…ここ病院…？｣
誠｢そうだよ。練習から帰って来たらAが倒れて。急いで病院に連れて来たんだよ？覚えてない？｣
｢あー…そう言えば…洗面所で…｣
そう言い終わると｢はぁ…｣とため息をつき、Aは眉間にしわを寄せて目を閉じる。
誠｢どうした？気持ち悪くなってきた？先生呼ぼうか？｣
｢違うの…。…まこさんごめんなさい｣
誠｢えっ？どうして謝るの？｣
｢また…迷惑かけちゃった…｣
誠｢迷惑？｣
｢気にするなって言われてたまこさんの過去を気にして怒らせちゃったし…かと思えば今度は倒れて病院って…まこさんだって大変な時なのに、私が足手まといになってるというか…｣
やっぱり先生の言ってた通りだ。自分より他の人の事を気にしてる。
誠｢Aはさ、もうちょっと自分の事を大切にしようよ｣
｢え？｣
誠｢こんな時くらい、自分の事を一番に考えてよ。僕は大丈夫だから｣
｢でも余計な心配させちゃったし…｣
誠｢Aはいつもそう。自分よりも周りに気を使って、自分の事は後回しで。僕の事を気遣ってくれるのは嬉しいけど、それでAがボロボロになるなんて嫌だよ。今回こうなったのは僕にも原因があると思うし、何もかも自分のせいにしないで？それに心配はしたけど迷惑だなんて思ってないから｣
Aに笑い掛け、そっと頭を撫でる。
途端にAの目には涙が溢れてきた。
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晴日(プロフ) - ManAさん» 記者がどんな風に書いたのか気になりますよね(^_^)今じっくり考えてるところです。もうちょっとまっててくださいね！ (2014年12月26日 22時) (
レス) id: 64f701f18e (このIDを非表示/違反報告)
ManA(プロフ) - いよいよなんですね！それにしても、あの記者はどういう風に、載せたのでしょうか？笑更新待ってます (2014年12月26日 12時) (レス) id: 431fdc9fff (このIDを非表示/違反報告)
晴日(プロフ) - ManAさん» そうです(*^^*)いざという時は強いんです、女の人って(^^)主人公も、守られっぱなしじゃないんです(*^ー゜) (2014年12月17日 18時) (レス) id: 740bd5f89a (このIDを非表示/違反報告)
ManA(プロフ) - 主人公強い！笑笑やっぱり女っていざというとき強いんですかね？笑 (2014年12月16日 23時) (レス) id: 669658a306 (このIDを非表示/違反報告)
晴日(プロフ) - ManAさん» この先は、波風立てずにラブラブな生活をさせたいなーと思ってます(*^^*)記者はもう一回は出てくる予定ですよ(´ー｀) (2014年12月16日 6時) (レス) id: 740bd5f89a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴日 | 作成日時：2014年11月22日 2時
