♯005 生きてきて ページ5
色人side
『カシャッ…』
え、シャッターが切られる音がした
A)はい、写真撮りたかったんでしょ？
そう言って俺の携帯を返してくれた
わぁ、バッチリAの顔がカメラ目線に写ってる！
嬉しくて死んじゃいそうだった…
A)色人！
色人)ん！な、なに？
A)あとで、私にも送ってね
そう言うと、Aは俺の前をスタスタと歩く
色人)もちろんだよ！！
A！待ってよ〜
家に着くと、Aは冷蔵庫から
ジュースを取り出していた
色人)ん？あれ、A、それって
A)え、？ゴクリ
あのデザインはたしか
お酒のはず…
大丈夫なのかな、？
色人)A〜？大丈夫？
俺がAの方に近寄ると
A)し〜き〜と〜
なんで、今日女の人といたの〜
しっかり酔ってらっしゃる
でも、これはこれでいいかも
色人)今日、もしかして、俺をつけていたの？
そう聞くとAはコクリとうなずいて
A)いつも何も言わず出てっちゃうし
連絡先わかんないから
そしたら…
Aは急に涙を流した
俺は落ち着かせるために抱きしめた
色人)ごめんね、これからはちゃんと教えるから
それに、女の人に会ってたんじゃないよ
仕事をしに行ってたんだ
A)そうなの？
色人)もちろん！A以外に好きな子なんて
この世界にいないよ
俺の言葉にAは赤い顔をさらに赤くさせて
A)よかった、私も色人が大好き
え。なにこれ
毎日ゆって欲しい
俺はぶっ飛びそうな理性を必死に抑えて
Aのほっぺに触れた
A)ん？色人！
色人)ん？
『ちゅ………』
柔らかいAの唇が俺の唇に重なった
その瞬間俺の、頭が真っ白になる
色人)え、え、A!?
A)えへへ、色人好き、おやすみ〜
Aはそう言い残すと眠ってしまった
俺は、心臓がバクバクして
おさまらせようとするがおさまらない
こんなにも、人を愛おしく思えるなんて
俺は、生きてきてよかった
そんなことを嬉しく思った夜だった
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作者名：神姫 | 作成日時：2019年6月11日 8時
