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阿部ちゃんのいなくなったリハ室で、
声をあげたのは佐久間くんだった。
sk「あのさ、
あんまり個人の話するのやめない？」
顔が怒っている。
言わんとすることはすぐに理解できた。
阿部ちゃんが個人の仕事の話をするメンバーから逃げようとしているのは、
なんとなく感じていた。
グループの勢いがつけばつくほど、
俺たちは夢中になって仕事にのめりこんでいって、
自然と周りが見えなくなっていった。
それは、
横一線に並んでいたメンバーとの衝突を生むと共に、
阿部ちゃんの心を置いていくことにも繋がっていたのかもしれない。
nb「なんで？」
忙しい毎日を送っていく中、
メンバーそれぞれ、疲れやストレスは少なからず溜まっていて、
小さな衝突は増えつつあった。
お互いが、
どうすればグループのためになるのかを考えているがゆえに
衝突しあっていた。
そうわかっていても、
今まで仲が良かった俺達は、
いままでそんな衝突の仕方をしたことがなくて、
処理の方法がまだわからずに、
不穏な空気が流れ始めている。
その中には、
忙しさや疲れからくる苛立ちみたいなものも混ざっていて、
普段なら穏やかに話し合える部分も、
激しい言い合いに発展してしまう。
今日も、
佐久間くんの発言をきっかけに、
阿部ちゃんのいないリハ室のなかで、
それは激しい衝突に変わっていった。
sk「阿部ちゃんの気持ちとか、
考えないの？」
佐久間くんも大分苛立っている様子で、
いち早く反抗したしょっぴーに睨みを効かせながら言う。
nb「阿部阿部って、
なんでもあいつ中心にしすぎじゃない？」
sk「は？」
nb「阿部だって、
腫れものみたいに扱われるのが辛いんじゃないの？」
sk「だからって、気にしなさすぎでしょ」
二人とも、阿部ちゃんのことを考えている。
下手に特別扱いするべきではない、
というしょっぴーの考えも、
個人の仕事を制限されている阿部ちゃんの気持ちを考えるべき、
という佐久間くんの気持ちもわかった。
お互い、彼を思っているからぶつかっている。
hk「やめとけ」
照くんと舘さんが割って入ったものの、
二人はどんどんヒートアップしていった。
ふっかさんが、すっと隣に立って、
「阿部ちゃんが戻ってこないように様子見てこれる？」
と聞こえないように言われて、
俺はリハ室を出た。
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haryu(プロフ) - の！さん» の！さん、コメントありがとうございます！とても嬉しいです。ありがとうございます。励みになります！頑張って完結させたいと思いますので、もう少しお付き合いください！ (2020年6月13日 18時) (
レス) id: 70e445560a (このIDを非表示/違反報告)
の！(プロフ) - すごく大好きです。頑張ってください。 (2020年6月13日 0時) (レス) id: 919d8e7977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：haryu
| 作成日時：2020年6月1日 4時
