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それから同じ場所でベッドも購入することに。
冷蔵庫や電子レンジは家電屋で買うことにして、レジに向かう。
店員さんに頼んで注文票を書き、いよいよお会計だというとき私の右から手が伸びてきた。
「これでお願いします。」
「え、叔父さん?何して、」
「嫁からも言われてんの、引っ越し祝いだと思って?」
千佳さんのことを出されたら何も言えない。
小さいころから彼女にはどうも逆らえないから、受け入れる他ない。
結構な金額を払わせてしまったことにすごく罪悪感。
「そんな顔しないで、ね?」
「…でも、」
「せっかく買ったんだから喜んでよー。」
「あり、がとうございます。」
「はい、どういたしまして。」
叔父さんは優しい。
彼は私の知る男とは全く違う、と頭では分かっているけどやはり異性という一括りで見てしまうのだ。
変わりたい、いつまでもこんなのでいたくない。
そう思う度にあいつらのことが呼び起こされてしまう。
嫌いだ、あいつらのせいで、なんて怒りが溢れてきて、イライラして。
「…A、あのさ、変わりたいと思う?」
私の心を見透かしたような彼の発言にどきり、と胸が鳴る。
恐る恐る叔父さんの目を見ると、優しく笑ってた。
実際、いまの段階でまともに話ができるのはかろうじて叔父さんくらいだしここは彼に任せるのもいいのかもしれない。
「…変わりたいとは、思います。」
「そう、そうか。」
叔父さんは何かを考えるように腕を組んだあと、私には何も言わずにまた笑った。
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猫 - 続きみたいので楽しみに待っときます❗ (2022年9月19日 19時) (レス) @page31 id: f38b04a3f3 (このIDを非表示/違反報告)
まい - psychoの作品を昨日見つけて面白くて一気読みさせていただきました!!この作品も大好きです!無理せず頑張ってください! (2021年5月16日 1時) (レス) id: 90b419fcc1 (このIDを非表示/違反報告)
まお - PSYCHOの時は更新早かったのに、、、もう書かないんですか? (2020年11月24日 4時) (レス) id: a3d417a427 (このIDを非表示/違反報告)
クルミ - 続きがきになる…投稿待ってます! (2020年10月10日 10時) (レス) id: 58fe7c6f69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミスト | 作成日時:2020年9月28日 15時