psycho [TOP4] (ページ45)

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「…ん？」

聞こえてきたエンジン音。

それは屋敷の前で止まったらしい。

そして車から降りてくる人の足音。

これは、あの4人じゃない。

なんだかまずい気がして窓から門の方を覗くと、私たちの車よりも大きな車が何台か止まっていた。

お客さん、というわけではなさそうだ。

第一こんな夜中に訪ねてくるお客さんのろくな人はいないと思ってる。

ぢりりり、とドアベルが鳴った。

「…一応、行くか。」

静かに、静かに玄関へ向かう。

が、それは何の意味もなかった。

激しい銃撃の音とともに倒れたドア。

その奥にはたくさんの男性が物騒な武器を片手に立っていた。

「随分と物騒なお客さんですね、流行りなんですか？」

「あ？誰だお前。」

「お嬢ちゃん、俺らはこの家に用があって来たんだ。

大人しくしてくれたら悪いようにはしねえよ。」

「すいません、いま皆さんルスにしてるんですよ。」

知らねえ奴が来たらこう言えよ、と教えてもらった言葉を思い出すけどもう遅いのだろうか。

リーダーみたいな人が私の肩を掴んできた。

「おい嬢ちゃん…命が惜しくないのかィ？」

「オシイ？すいません、よく分かりません。」

「アニキ、もしかしてこいつあの4人の“フォンド”じゃないですか？」

フォンド、ねえ。

「その呼ばれ方、嫌いなんですよね。」

実験体、それは施設にいるときの呼ばれ方で私のような奴は世間一般では“フォンド”と呼ばれている。

それならまだ、実験体の方がまだいい。

「あんまり私を怒らせないでくださいよ。」