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初めて出会った時から、それはもう必然かのように惹かれあった。







大学に入ってしばらく経った頃。



いつもと何も変わらない、普通の日々を過ごしていた。



友人と呼べる人はあまりおらず、グループ発表の時に少し話す程度。



だからと言って寂しい訳ではなくて、1人が心地いいし、誰かと群れたいと思ったことも特には無い。



そんなこともあって、今まで恋人もいなかった。



あー…いや、1人はいたかも。



アイツとの付き合いは今やもう黒歴史だ。



「…なんかやなこと思い出しちゃった」



カフェでコーヒーを飲みながらポツリとつぶやく。



早く飲み干して家へ帰ろう。



そう思い、少し行儀が悪いがストローで音を鳴らしながらコーヒーを飲み干した。



レジでお金を払い、お店を出る。



「あっつ…」



外は猛暑が厳しい。



帽子をキュッと深く被り、足を進めた。



日焼けはしたくないなー、家帰ったらYouTubeでも漁るかー



なんて、いつもと変わらない、くだらないことを考えていたその時だった。



ドンッ



誰かと肩がぶつかる。



「え…」



その衝撃で、4段くらいの段差から足を滑らせた。



(やば…落ちる…!)



たった4段と言えど、捻挫は免れないだろう。



と、捻挫を覚悟して目を瞑るが、いつまで経っても衝撃は来なかった。



「っ…ぇ…えっ…!?」



「……大丈夫、すか…」



気付けば黒髪のイケメンに肩をがっちりと掴まれていて、じっと見つめられている。



「すっ、すみません!ありがとうございました…!」



ごめんなさい、ごめんなさい、と謝ると向こうも何故か慌てて謝ってきた。



(いやそれはなんで…?)



それにしても、だ。



人とぶつかってイケメンに助けられるって!



少女漫画かよ!!



興奮する脳と胸をなんとか抑えて、相手を見つめる。



スラッとしたスタイルに、少しとがった耳。



その耳にはピアスも付いてて……って、何考えてんの私…。



頬が赤くなるのがわかる。



沈黙が続く中、目をそらさない私たち。



いつもなら、人と目合わせるの苦手なんだけど。



(なんでだろ…この人から目が離せない)



「っあ…あ、の…!」



「ひょえ…な、んすか…」



開いた口は留まることを知らずに言葉をポンポンと出していく。



「連絡先、聞いても…いい、ですか…」







これが、私と彼の出会いだった。

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hs - こんにちは!r18の作品のURLをコメント欄に貼ってもらえませんか?どうしても見れないので…これからも応援してます! (2022年9月17日 7時) (レス) @page50 id: 44092dc9d2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - のんちゃんさん» ありがとうございます! (2022年8月6日 23時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ルカさん» 恐らく年齢設定の問題だと思われます…。18歳以上だと見れると思います…! (2022年8月6日 23時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん(プロフ) - スゥッ……久々にみた…てぇてぇ死んだ…………ありがとうございます┏┛墓┗┓ (2022年8月5日 8時) (レス) @page49 id: bbcbbc772c (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - 作品一覧を見ても全3件となっているのにr18の作品だけ非表示になってるんですけどどこで見れますか? (2022年7月16日 3時) (レス) @page27 id: 718c8c65a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年11月15日 0時

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