WTさん達の短編集（！）

sm×br／失ったもの（✘‎ ページ23

別れネタ、ノットハッピーエンド注意
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sm side

「 スマイル、僕達…別れよ？、」

それは突然訪れた。なんの前触れもなく、いきなり

「 …なんで？ 」

俺は恐る恐る聞くことしか出来なかった、答えを聞くのが怖くて…悲しくて

「 …僕らさ、恋愛向いてない気がする。勿論、スマイルが嫌いになったわけじゃないよ 」

確かに恋愛は今まで全然してこなかった、したとしても学生時代に女子と数ヶ月…くらい

「 好き、大好きだけど…今後のお互いのためにもさ、… 」

「 ……分かった、別れよう 」

あいつの顔を見ることなんてろくにできもせず、そのままうつ向く

「 …そっか、今までありがとね 」

これがあいつと過ごした最後の時間だった、後悔だってしたしぶっちゃけ未練だって残った……でも、もうあいつとの時間は帰ってこない残っているのは虚しさだけ。

その数年後、他の奴らから聞いた話
"別れよう"は半分本音だったらしいが、俺が止めたら…止めてくれたら別れたくなかったらしい
でも、俺はあいつを思って曖昧な別れ方をしてしまった…そのせいで、あいつを悲しませてしまったのだ

kn「 今だからこそ言うけど、ぶるーく結構悲しんでたし泣いてたよ 」

「 ……あっそ、 」

きんときとも久々に会ったがそんな彼にも塩っぽく曖昧に返してしまう自分に嫌気が差した

kn「 ……ごめんごめん、元々恋人だった奴の話しても気分悪くなるだけだよな 」

苦笑いを浮かべながらも、彼は普段飲まないようなカクテルを頼んで飲んでいた
数年会っていない内に彼も大分変わった様だった。

「 …てか、なんで会って早々あいつの話になるんだよ、もう数年は会ってないぞ 」

元々そんな空気を悪くするようなことを言う奴ではない…のに何故だろうと気になり聞いてみる

kn「 …端的に言うと、2人が勿体ない恋をしてたからかな 」

その言葉の意味を理解できる程に俺は理解力がある訳がなく、首を傾げた

kn「 …まだ両思いなのに、いいの？このままで 」

その言葉を聞いて一瞬固まるも、すぐにため息をつく
…昔からこいつはそうだ、余計なお節介やらなんやらをかけてくる

「 …いーんだよ、今更あいつと元通りなんて無理な話だ。」

そう言って自分もヤケクソに酒を流し込む
戻れるもんなら戻りたい、でもきんときはひとつ勘違いをしているようだ

少し前に見掛けた、彼が他の奴と出掛けている姿を
そしてもうあいつの瞳にはその相手しか写ってなかったのを。

＿＿〆

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