検索窓
今日:6 hit、昨日:8 hit、合計:486,895 hit

女の子の日 ページ42

『いっひぃ痛い…』


まるで怪獣のような叫び声をあげる。

可愛い女の子のような声は出せないのだろうか。

こんなのリスナーさんに聞かれたら、悲しまれそうw


さ「はい、たぶんあったかいと思う」


『ごめんね、迷惑かけて…』


さとちゃんがタオルをあっためて持ってきてくれる。

忙しいのに、看病してくれるさとちゃんは神。


『あっつ…』


さ「熱すぎた?」


『ううん、大丈夫』


笑顔をつくって返す。

すると突然、頭をぺしっと叩かれた。


『ちょっ、痛いよ』


さ「辛いときは無理に笑わなくていいって」


頭を優しく撫でられ、心が一瞬ほっとする。


さ「タオル、入れてもいい?」


『うん…』


さとちゃんの手がお腹に当たる。

何故かドキドキが止まらない。


さ「ここら辺で大丈夫かな」


さとちゃんの手つきが凄く、、なんでもないw

小さい頃からの付き合いだし、こういうことは何回も経験してるけど。

やっぱりドキドキしてしまう。


『いつもごめんね』


さとちゃんの手を握ると、すぐに握り返してきた。


今日は女の子の日初日。

私は昔から、痛みがめちゃくちゃくるタイプだったんだよね。

だから、毎回さとちゃんに看病してもらってた。

もうさとちゃんの手が慣れすぎてるw


さ「いつものことだし」


さとちゃんに膝枕をされて、一息をつく。

だんだんとお腹の痛みが消えていく気がした。

まだ今日の動画、投稿できてないんだよなぁ。

どうしよう。

今離れたら絶対にさとちゃんに怒られる。

でも、、リスナーさんの笑顔が優先だから!!

私はさとちゃんの膝から離れようとした。


『うええ!なんでえぇ!?』


さ「なぁに離れようとしてんの?」


目の前にさとちゃんの顔が映り、一瞬唇を奪われる。

恥ずかしくなって目を瞑る。

ゆっくりと目を開けると、さとちゃんがニヤッと口角をあげていた。

やっぱり離れることはできなかったか。


『動画を投稿したくて…』


さ「ばーか、一回休んでからでいいでしょ」


『えぇ、でもさ…』


そっぽにぷいっと向いて、目をそらす。

すると右頬を優しく触られ、思わずさとちゃんのほうを向いてしまう。


さ「病人は寝とけって言ってたやつはどこの誰だっけ?」


『…私です』


さ「お互い様でしょ?」


何にも言い返すことができなかった。

昔からいつもそう。

さとちゃんの言動に毎回負けてしまう。

負けるというか、惚れるというか。

今日の動画はまだ先になりそう。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (191 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
711人がお気に入り
設定タグ:すとぷり , さとみ , 歌い手   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミーアキャット - すとぷりの名前を書いて欲しいです。わかりやすく (2021年12月26日 13時) (レス) @page3 id: f630968584 (このIDを非表示/違反報告)
莉結(プロフ) - DBDって第5〇格のことですか? (2021年7月1日 21時) (レス) id: 52f3d8930e (このIDを非表示/違反報告)
みなみぃ - こんにちは (2021年6月16日 19時) (レス) id: 8e3f0f4988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみちゃん - ん (2020年8月16日 11時) (レス) id: 8e3f0f4988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - すき (2020年8月12日 12時) (レス) id: 8e3f0f4988 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:晴雨 | 作成日時:2019年8月23日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。