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『ただいま…』


返答はなし。

あれ、今動画編集中かな?

なんて思いながらリビングに入っていく。

ソファにはひなちゃんとモカちゃんが大人しく座っていた。

こっちをチラッと見て、二匹ともあくびをし始める。

か、可愛い…。


『ひなちゃーん、モカちゃーん!私を癒してぇ〜!』


なんて二匹に抱き着くと、苦しそうに鳴き始めた。


『ごめんねw突然飛びついちゃって』


撫でてあげると、二匹ともご機嫌そうな顔をしてくる。

ほら、早く心を落ち着かせるんだ、私。


元々さとちゃんに誘われて入ったすとぷり。

最初は自分を大きくするためのグループ(道具)としか思っていなかった。

でもいつの間にかすとぷりが、自分の中で大きくなっていった。

今までは一人で生きていこうと思っていた人生も、彩ができた。

すとぷりには数えきれないほど感謝している。

でも、今私が…。

私がいるせいで、みんなに…さとちゃんに…迷惑をかけている?


『ひっくっ…はぁ泣いちゃってごめんね…?』


目からこぼれた涙がひなちゃんの頭に当たる。

ひなちゃんとモカちゃんは、困ったように周りに寄り添ってくれた。


「そんなに泣いて…どうしたの?」


後ろから聞こえてきた、聞き覚えのある声。

まさしく、さとちゃん。

私の体は、さとちゃんの手によって拘束される。

泣き顔を見られたのには変わりないし、逃げることもできない。


『私、、すとぷりにいる意味なんてないのかな』


さ「どうして急に?」


『今日スタッフさんが言ってた。Aは努力してない。ただすとぷりの流れに乗っているだけって』


さ「そっか、」


途中で泣いて、話せなくなった時も、ずっと背中をさすってくれた。

うんうん、とうなずいて聞いてくれる。


『私、リスナーさんのために頑張ってたけど、意味がないのかなって…』


また涙がこぼれそうになり、俯く。

すると、突然強く抱きしめられた。


さ「意味がないわけある?」


『…?』


さ「Aが頑張ってきたからここまでこれたわけでしょ。何すとぷりの流れって」


さとちゃんが次々と言い始める。

その間もずっと抱きしめられっぱなしだった。


さ「そんなん気にしてちゃ、頑張れないよ。俺がいるから、大丈夫だって」


背中をぽんぽんとさすってくる。

その仕草でまた涙が一滴こぼれる。


さ「もう泣くなってーw」


『さとちゃん…好き…ひっくっ』


さ「俺も」





さ「辛いときは、いつでも俺の傍においで」

夢の国・後編→←涙色



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設定タグ:すとぷり , さとみ , 歌い手   
作品ジャンル:恋愛
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ミーアキャット - すとぷりの名前を書いて欲しいです。わかりやすく (2021年12月26日 13時) (レス) @page3 id: f630968584 (このIDを非表示/違反報告)
莉結(プロフ) - DBDって第5〇格のことですか? (2021年7月1日 21時) (レス) id: 52f3d8930e (このIDを非表示/違反報告)
みなみぃ - こんにちは (2021年6月16日 19時) (レス) id: 8e3f0f4988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみちゃん - ん (2020年8月16日 11時) (レス) id: 8e3f0f4988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - すき (2020年8月12日 12時) (レス) id: 8e3f0f4988 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:晴雨 | 作成日時:2019年8月23日 0時

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