17話:寒天培地 ページ19
『はー、もういっそ、荒療治にしてまいたい。青カビ飲ませたい。』
ん?ホンマにそうやって治した例もあるんやで?
『ま、しゃあないか。』
福永「(じーっ)」
『あ、青カビ持ってきてくれましたね。おおきに。』
福永「(コクン)」
『さー、頑張ろ!』
米のとぎ汁と芋の煮汁が出来たので、次のステップ!
黒尾「混ぜて、何を作ってるんだ?」
『青カビの培地です。ここで青カビを大量に培養....育てます。』
黒尾「ぺにしりん?ってヤツのためか。 」
『はい。青カビは約27度程度が最も発生しやすいそうなので、その温度を保ちます。青カビ突っ込んどきゃ生えてきますよ。』←
黒尾「随分と適当だな?!」
『ホンマに昔は青カビをそのまま大量に飲ませるっちゅう治療法もあったんですけどね。まぁ、めんどくさいので。』
さぁて、今日中に寒天培地に突っ込まないと.....
ん?
寒天培地に突っ込まないと?
寒天培地?
あれ?
『やってもうたぁぁぁぁぉぁ!』
黒尾「ど、どうした?!」
『寒天培地があらへん!!どないしよ!』
.......いや、でも。
『あの、半透明でカサカサしている海藻を探してきて貰えますか?おそらく海産物のところにあるはずです。』
黒尾「はぁ......でも、なんであるってわかんだ?」
『こない小さい集落が、雪しかないようなここで残り続けれるとは思えへん。せやさかい、いくつか可能性を考えたんや。一番に思いついたのは、木などの売却。せやけど、ここで木を切るんは凍死との勝負ですし、雪が落ちてきて危ないです。そんで、他のことも考えたんですが.....
おそらく、ここは夏しか売ってないようなものを冷凍保存して冬に高値で売ることで、収益を得ています。なので、おそらく様々な物がここにある。なので、あるって思ったんです。』
なにより、ワインがここにあった。今は王都では夏なのに、ここは冬。おそらく、年中冬だ。なのに、ぶどうは手に入るんか?
黒尾「なるほどな。んじゃ、探してくるわ。」
一時間後。
黒尾「これか?」
『これです!おおきに、黒尾さん!』
無事、寒天が見つかった。さ、やるか!
『さぁ、忙しくなるで!黒尾さん、陶器の樽を持ってきて貰えますか?』
液体培地は、村中の鍋をかきあつめて突っ込んだ。ざっと500リットル程度。正しい量がわからんのは苦しいな。
とりあえず、じょうごを作る。っちゅうても、茂庭さんに実験用に作ってもらったやつがあるんやけどな。
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はる - 14話の食糧調達のとき夢主ちゃんに千空を感じた (2020年8月31日 19時) (レス) id: bca6ef9e84 (このIDを非表示/違反報告)
無気力なおバカ - 面白いです!日本人が日本語言うと魔法使えるなんて最強っすね!←語彙力 応援してます!これからもがんばってください! (2020年8月30日 9時) (レス) id: 9900cccf42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結希 | 作成日時:2020年8月24日 16時