三十八枚目 ページ40
Side:Obi
鹿月という少年と一緒にいたしっぽ髪の男を追い詰めた
お嬢さんが何処かを吐かせようとすると
「お前の仕業じゃないのか…!?」
「…?」
「いなくなった…うちのと一緒に」
耳を疑う。そんなことがあるのか
奴は俺の後ろの何かを見て驚く
「…!鉤爪…!!」
狼狽え方は本物か
「手を離せ!マズイことになった!」
「…どういうことだ」
「説明してる暇はない!仲間に知らせないと手遅れになる!頼む!!」
「……演技なら対したもんだな」
俺はクナイを男の横に突き刺す
「解放はしない…俺を連れて行け…!」
ーー
話によるとこいつらは自治集団"山の獅子"という奴ららしい
鹿月とお嬢さんは、そこと敵対する"海の鉤爪"に連れ去られた可能性が高いということだ
「これは…」
男は馬に乗る前に何かを見つけた
木に小刀で紙がとめられていた
そこにあったのは、猫のマークの中に何か文字が書いてあるもの
なんと書いてあるかはここからじゃ見えない
「
「…?」
その名前を前にも何処かで聞いたことがある
疑問が顔に出ていたらしい俺にイトヤは口を開く
「サクの事だ」
「は?」
そうだ。あの時も鹿月とイトヤは彼女をそう呼んでいた
ていうか追ったって
(あの人、無茶しすぎだろ…!!)
「サクは鉤爪と因縁がある。恐らく今回アイツが動いたのは鉤爪のことを聞きつけてだろう」
海が荒れている
巳早が伝えた言葉はこのことを指していたのだ
けど何故?彼女はただの画家ではなかったのか
(俺は、思ってた以上にサクの事を知らない)
悔しいことに巳早よりも
それが、苦しく感じる
ーー
「…久しぶりだねぇ
『あぁ、ウミヘビ。見ない間に随分綺麗になったね』
あれから連れられて、鉤爪の船の甲板にいる
勿論両手を縛られて身動きは取れない
てっきり白雪達と部屋に入れられると思ってたんだけど、誤算だったな
(無事かどうか確認したいんだけどな)
「お前も相変わらずだねぇ?その生意気なガキみたいな態度は」
『君と私、歳はそんなに離れてないでしょ』
普通に会話してるけど、これ危機的状況だから
僕、今首に鎌の刃先が向けられてるから
「頭ぁ!!奴ら、目ぇ覚ましましたぜ!!」
「あぁ。ついでにこいつも中に入れとけ」
「へい」
ウミヘビは先に白雪達のいる部屋へと降りて行った
僕も遅れて下っ端に連れて行かれる。無事を祈るばかりだ
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つねさん(プロフ) - 1話目で菱田さん！！！！って叫びました。この作品好きすぎて辛いです涙出てきました応援してます！！！ (2016年7月29日 23時) (
レス) id: 45649277a8 (このIDを非表示/違反報告)
りりか♪ - おもしろいです！ (2016年5月6日 23時) (レス) id: 16d26bbe18 (このIDを非表示/違反報告)
ノンナ(プロフ) - めいこいですね！わかります！ (2016年3月21日 17時) (レス) id: 62b81bdc65 (このIDを非表示/違反報告)
梛(プロフ) - 凄く面白いです！！主人公ちゃん可愛いですね！これからも楽しみにしています。頑張ってください！ (2016年2月17日 0時) (レス) id: 63f277ad3e (このIDを非表示/違反報告)
春月(プロフ) - 零雨さん» コメントありがとうございます。誤字指定ありがとうございます!確かにおかしかったですね(笑) (2016年2月12日 21時) (レス) id: 3cb9b28fc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2016年1月26日 18時
