【スタミュ】黒崎蘭丸の従兄弟が綾薙に居る

お昼 ページ42

『んー…あれ?ホッシー、探検終わったのか?』

「おはよ哀葉。実は探検どころじゃなくなってさー」

哀葉は目をこすり、ぐっと伸びをする
そして視線をずらした所で彼らが目に入った

『?team柊が見える…まだ夢の中?』

「俺と同じこと言ってるよ哀葉。それとこれは現実」

鳳は哀葉の頭に手をおいて、ポンポンと叩く
そこでようやく覚醒した

『え、あれ?つばさちゃんもいるの?どういうことだ、しょーちゃん』

「俺が聞きたいっつの。つーか先に来てたのは俺たちなんだ。さっさと出てけ!」

「はぁっ!?あんたらこそ出てってよ!」

「なんだぁ!?」

再びいがみ合いを始めた二人を辰己がなだめる
そうすると鳳は笑って

「いいじゃない。どっちも出て行かなくて」

「「え?」」

「旅は道づれ世は情け。この機会にたっぷり親睦を深めなよ。ボーイズ」

「「えっ!!?」」

『ははっこりゃたまげた』



とりあえずお昼を食べようということで、全員は食堂へと移動する
キッチンはそこまで荒れ果てておらず、すぐに使える状態だった

『ユキ、メニューどうしようか』

「えーっと…唐揚げかな?人数多いし、皆食べ盛りだし」

『了解。サイドメニューは任せとけ』

那雪と哀葉はエプロンをつけて、料理に取り掛かる

「あれが女の子ならよかったんだけどなぁー」

星谷は二人を見ながらぼやく
それに虎石も賛同した

「俺もそう思う。綾薙が男子校なのが憎らしいぜ」

(ま、哀葉は女なんだけどな)

彼は心の中でそう言う。実質、彼らは女子の作る手料理を食べることになる

『トラッシュ手伝えー』

「あーはいはい。人使い荒いっつの」

二人が秘密を共有する間柄になっても特に変わらず、ただ哀葉が少しだけ心を許したぐらいだ
ただ一つ問題をいうと

「で?なにすればいいんだ?」

『サラダを…おい、近い』

こうして虎石が哀葉との距離を詰めることが多くなったということだ
これにより

「………」

「栄吾?怖い顔してるけど、どうかした?」

「いえ、別に」

こういうことが生じるわけである
哀葉に少なからず好意を持っている申渡としては、こういうスキンシップを見るのはあまりよろしくない
とは言っても申渡はまだ同性と思ってる哀葉への恋愛感情に戸惑いを持っているが

『あーもう手伝わねえならさっさと戻れ!栄吾!このバカの代わり頼む!』

「了解です」

まあ、大体はこうなるので不安は少ないのだが

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