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チェーホフの銃 ページ43

「「ごちそうさまでした」」

昼食を食べ終わり、柊は練習、鳳は掃除に入る
天花寺は柊達が練習をするのが気に食わないそうだ

「いいじゃん俺達今日は稽古なしなんだし」

「後は二階の主寝室だけだしな」

『休息も大事だぜ、しょーちゃん』

ふぁぁと哀葉はあくびをする
まだ眠いようだ

「哀葉も掃除を手伝ってくれないか」

『んー…愁の誘いは嬉しいが、俺はベース弾きたいしな…』

哀葉が座っている椅子の横に置いてあるケース
中を開ければ黒塗りのベースだ

「おぉぉかっけー!」

星谷は目をキラキラさせて、ベースを見る

『だろ?俺の相棒だ』

嬉しそうに哀葉は笑って、弦を弾く
低い、体に響く音が食堂に伝わる

「黒崎って大抵ベースかギター持ってきてるよね。海の時は持って来てなかったけど」

『当たり前だろ?錆びるし痛む』

「でも邪魔じゃない?重いしでかいし」

『ウサギくんでもその物言いは関心しねえな?そーいう奴はこうだ』

哀葉は卯川の両頬を力いっぱい引っ張る

「いだい!いだい!!」

相当痛いのか卯川は涙目だった
自業自得ということで誰も助けなかったが


暫く哀葉が部屋で一人、ベースを弾いていると下が妙に騒がしいことに気づいた

(…?玄関先か?)

気になって見てみると、卯川と天花寺が言い合いをしていた
二人の近くにはいかにも高そうな壺

「僕避難させまーす!」

「あ、俺も手伝う!」

戌峰と星谷がそういって壺に駆け寄る

『あ、嫌な予感』

哀葉のその予想はドンピシャだった
底の抜けていた部分に綺麗に足を踏み入れた二人は壺の方へと転倒
ガシャンと大きな音を立てて壺は無残に割れた

『あっはははっ!!お前らコントでもやってんのか!?』

「哀葉いたのかよっ!?つか笑いすぎだ!」

いつの間にやら下に降りてきていた哀葉に虎石は突っ込む
戌峰と星谷は割れた壺を見て唖然としていた

「ど、ど、どうしよう…!!?」

「これいくら…!!?」

申渡と哀葉はしゃがみ、壺のカケラを拾う

『あちゃー、これドイツ製のブランド物だなーたっけえやつだぞ』

「億はくだらないでしょう」

「「億!!!??」」

その金額に那雪はフラついた

「その壺はチェーホフの銃だったわけか」

「「えっ?」」

「舞台の上に必然性のない小道具は存在しない。ということだ」

騒ぎを聞きつけた柊と鳳がこちらへとやってくる
慌てた皆はアタフタと壺を隠そうと試みた

『いや正直に謝らねえのか?』

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設定タグ:スタミュ , 虎石和泉 , うたの☆プリンスさまっ♪   
作品ジャンル:アニメ
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ディー&ダム(プロフ) - 誰が喋ってるか分からないので、分かりやすくしてもえらると助かります。 (2017年1月21日 11時) (レス) id: 9c7bed322d (このIDを非表示/違反報告)
春月(プロフ) - lightjokerさん» ご指摘ありがとうございます。修正しましたので、ご確認ください (2016年10月4日 22時) (レス) id: 3cb9b28fc9 (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - 連続ごめんなさい!!ページ13の名前変換も出来ないです。 (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
lightjoker(プロフ) - すいません。ページ4の所の名前変換が出来てないです (2016年10月4日 19時) (レス) id: b2450b22ee (このIDを非表示/違反報告)
滝原つな(プロフ) - 春月さん» 直ってましたよー!ありがとうございますm(_ _)m (2016年6月26日 4時) (レス) id: 3f531b701b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春月 | 作成日時:2015年11月6日 0時

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