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三人 ページ9

総都督ペルールとして対応するのも馬鹿らしく、ただのペルールで小言を聞き流す
少しそれが楽しくなってきてしまっている自分がいる。これではまたダリューンに怒られる、と彼の様子を伺うために後ろを向けば、彼は形相は怖いものの、どこか楽しんでいるようだった

(結局、思う事は同じか)

長年一緒に居ただけに、久しぶりのこのやり取りを楽しいと感じてしまう

『というか、だ。お前も人のこと言えないだろ。我を通しすぎて怒られた事は何回あった』

「む」

『だから万騎長の称号をあの傲慢王に取られるのだ』

「あれはカーラーンの差し金でだな!」

『それに気づけなかったお前も悪いのだ』

ぎゃいぎゃいと揃いも揃ってアレがダメ、これがダメの罵り合い
後ろからついてきていたクラーゼや商人たちが目を白黒させているのは分かっているが、どうも止まらない

「…お前達、その辺にしないか」

いつの間にかナルサス達の元に戻ってきていたらしく、彼が止めに入る

「『うるさいヘボ画家』」

「何故そこは息が合うのだお前達は!!」

これもお約束。そしてこの後は笑っておしまいとなる

『ふ、ははっ!いやすまない。つい子供の時を思い出してしまって楽しんでしまったのだよ』

「ま、たまにはいいだろう」

「はぁ…勘弁してくれ」

私とダリューンとナルサスの関係性はいつもこうで。喧嘩をするのが私とダリューン。それを咎めるのがナルサス。これが一番バランスの取れた関係性だった

「あまりお前達が仲良くしていると、俺は後ろから刺されそうになるのだが」

『…おや』

ナルサスの視線の先には見るからに不機嫌な私の恋人

「ダリューン、いくらおぬしがルナを対等に扱っているとしてもだな、こちらは納得がいかんのだが」

「お、おう…それはすまん」

噛みつかんばかりのギーヴに押され気味のダリューン。本音の感情を表にあまり出さないギーヴが分かりやすく顔に出している事に驚いているようだった

「ルナ、あまり俺を焼かせんでくれ」

『ふふ、ごめんなさい』


「この扱いの差はなんなのだ…」

「当たり前だ。お前は男で、ルナは大事な我が女神。扱いに差が生まれるのは必然というものだろう」

「理不尽極まりないな」

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設定タグ:アルスラーン戦記 , ギーヴ   
作品ジャンル:アニメ
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奈那 - 完結おめでとうございます!最高のギーヴの夢小説に出会えて幸せです♡こっちが本当のアルスラーン戦記であって欲しかった…。春月様のこれからの作品も楽しみにしております! (2023年2月8日 16時) (レス) @page22 id: baac7d2864 (このIDを非表示/違反報告)
乱中 久(プロフ) - こんばんは。完結おめでとうございます。春月様のギーヴには毎度ドキドキさせていただき、更新が楽しみでなりませんでした。番外編や次回作等、これからの春月様のご活動も応援しております。 (2019年6月4日 20時) (レス) id: d74e0e0202 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 今度はメルレインメインの小説が見たいです。(*^O^*)o(^o^)o (2019年5月30日 20時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃのべる(プロフ) - はじめまして。以前から楽しく読ませてもらってました。完結おめでとうございます。かってではありますが、またギーヴのお話を書かれることを、楽しみにしています。 (2019年5月29日 21時) (レス) id: 7753f34fb2 (このIDを非表示/違反報告)
林香織(プロフ) - 春月さん» 本当に長い執筆お疲れ様でした!ありがとうございます!Twitterの方でセブンにて販売すると仰ってたので、買いに行きたいと思います(*^^*) (2019年5月29日 16時) (レス) id: 3baa06326a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春月 | 作成日時:2017年9月27日 10時

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