慕われ気質 ページ5
そんなことがあったのが数刻前
現時刻では、甘ったるい空気なの払拭されるほど忙しかった
なにせ、国民に金を返すという案件を言い渡したのはナルサスだというのに、それを私に投げたのだ
彼のそういう所は今に始まったことではないが
『お前達、次の資金を持ってきてくれたまえ。夕刻までには終わらせたいだろう?』
「「はっ」」
『うむ。いい子達で私も嬉しいぞ。そうだ、後で宿舎に酒を贈ろうではないか。勿論ナルサスの金でな』
「「おぉっ!!」」
酒と聞いて、兵たちの士気が上がる
やはり彼らには時々飴が必要だろう。とはいえ、普段の私は飴を与える担当ではないのだけど
「ペルール様!ここは我らに任せて、先にお帰りになさってください!」
『いや、流石にそこまで図太くはないぞ。お前達が仕事をしているというのに帰れるわけがないだろう』
「するべきことは全て教えてもらいましたので、問題ありません。それに、ナルサス様からも正午にはペルール様を解放するよう言われております」
『ナルサスが?……ふむ、ではお言葉に甘えようか。お前達、後は頼んだよ』
「「はっ!」」
どういう風の吹き回しかは知らないけど、ナルサスがそういうのなら遠慮なく自由にさせて貰おう
どうせなら、足りなくなった備品の買い出しに行くのもいい。ここはギラン。数多くの品揃えが充実している交易都市なのだから
「麗しき女神よ。何やら嬉しそうな顔をしているが、何処へ行く?」
城門を出てすぐに声がかかる。見なくてもわかるぐらい、ずっとこの声を聞いている
『ちょっと買い物に、ね。貴方も来る?』
振り向いてみれば、彼は楽しそうに笑っている
私のお誘いに躊躇いもなく返事をしてくれるのが、何より嬉しい
「まさか、お前から逢瀬の誘いとはな。懐柔した甲斐があったというものだ」
『……さりげなく、今まで私が消極的だったこと根に持ってるでしょ』
「いやいやとんでもない」
はぐらかされた気もするけど、深く追求せずに歩き出す
手を繋いで歩きたいけれど、男の格好をしている手前、諦めるしか他ない
市場についてから始めに向かった先は武器屋
フゼスターンから持ってきた剣はすぐダメになってしまってきているので、買い替えしようと思っていたのだ
『んん…今日は品揃えがいいな』
「そうだろそうだろ!どんどん買ってってくれよ!」
『ふむ……では、この剣と奥にある棚の剣、それからここの弓と槍、それから砥石も貰おう』
「まいどぉ!」
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奈那 - 完結おめでとうございます！最高のギーヴの夢小説に出会えて幸せです♡こっちが本当のアルスラーン戦記であって欲しかった…。春月様のこれからの作品も楽しみにしております！ (2023年2月8日 16時) (
レス) @page22 id: baac7d2864 (このIDを非表示/違反報告)
乱中 久(プロフ) - こんばんは。完結おめでとうございます。春月様のギーヴには毎度ドキドキさせていただき、更新が楽しみでなりませんでした。番外編や次回作等、これからの春月様のご活動も応援しております。 (2019年6月4日 20時) (レス) id: d74e0e0202 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 今度はメルレインメインの小説が見たいです。(*^O^*)o(^o^)o (2019年5月30日 20時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃのべる(プロフ) - はじめまして。以前から楽しく読ませてもらってました。完結おめでとうございます。かってではありますが、またギーヴのお話を書かれることを、楽しみにしています。 (2019年5月29日 21時) (レス) id: 7753f34fb2 (このIDを非表示/違反報告)
林香織(プロフ) - 春月さん» 本当に長い執筆お疲れ様でした！ありがとうございます！Twitterの方でセブンにて販売すると仰ってたので、買いに行きたいと思います(*^^*) (2019年5月29日 16時) (レス) id: 3baa06326a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2017年9月27日 10時
