指導方針 ページ41
休憩の5分が過ぎ、練習が開始される
哀葉は魚住に言われた通りオーランド組の練習部屋にいた
ただ、彼女は隅で体育座りをして顔を覆っているため現状役に立っていない
勿論のこと原因は虎石和泉ただ一人である
「あいつ何してんだ?」
やはり気になったらしい空閑が虎石に尋ねる
「あー…ちょっと、いじめすぎた」
「ったく。ちょっとは加減してやれよ。お前と違って慣れてねえんだからな」
「はいはい。以後気をつけまーす」
まったく反省していない虎石にため息をつきつつ、このままでは練習が円滑に進まないと判断した空閑は哀葉に声をかける
「哀葉、やるぞ」
『うーい…』
顔を上げた哀葉の頬はまだ少し色づいているが、あまり気にならない程に収まった
『つか、指導って言っても俺何したらいいわけ』
「とりあえず台本読むか?俺のだけど」
虎石は自分の台本を開いて哀葉に見せる
自分の受ける役にのみマーカーが引いてあり、分かりやすい
『大体場面は把握したし、動いてみる?』
「おう。それで指示出してくれ」
「あぁ、いつも通りにな」
虎石と空閑は彼女のスパルタ指導を知っているため、にやりと笑う
だが他のメンツは何のことだか分からない。まあ、すぐに身をもって分かるのだが
『北原!動きを止めんな!突っ立ってるだけでも役の演技をしろ!』
「っ…くそ、こんなスパルタなんて聞いてねえぞ…!有罪だ…!」
『空閑は顎もうちょっと引け。その方が何倍もかっこいいぞ』
「おう」
『虎石、お前は前の劇で言ったこともう忘れたのか。恥ずかしがんな!』
「なんか俺にだけあたり強くねえ…?」
とまあこんな感じである。妥協のない哀葉の指導は今後の彼らに吉と出るか凶と出るか
1時間ほど指導を続けていると、早乙女が部屋に入ってくる
「やってるかい?…何名か既に疲れてるみたいだけど」
「あー、慣れてるやつと慣れてないやつの違いっす」
『あ、早乙女さんお疲れ様です』
哀葉は手を止める。早乙女が来たという事は哀葉は他の組に移るだろうと彼女は部屋を出ていく準備をする
けれどそれを止めたのは早乙女だった
「どこに行くんだい?」
『えっ、いや移動するんじゃないんですか』
「何を言っているのかな。君も指導に参加するん「あー!りっちゃんが独り占めしようとしてるー!」はぁ…大我、タイミングが悪いね」
ガチャッと勢いよく入ってきたのは双葉だった
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すず(プロフ) - 最高です……！！更新待ってます！ (2017年10月7日 10時) (
レス) id: 03b18b1ae8 (このIDを非表示/違反報告)
runa(プロフ) - 選曲が神すぎます！めっちゃ嬉しかったです♪これからも頑張ってください(*^^*) (2017年6月20日 0時) (レス) id: 00ce596435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2017年6月18日 9時
