本日初日 ページ31
『ふふ、ふへへ』
哀葉は隠し切れない嬉しさが口から零れ出る
傍からみたら変な人間違いなしなのだが、手に持っているパンフレットのおかげでそのだらしない顔はほぼ隠れている
が、本当に変な人のようになっている
「哀葉〜?おーい?…ダメだ。完全に有頂天だな」
隣にいた虎石は目の前で手を振るが、反応無し。ほぼ諦め状態である
「ていうか、なんでこんなにテンション高いわけ?正直、今の黒崎君とは関わりたくないんですケド」
卯川は心底嫌そうな顔をする
まあ誰だって他人のフリをしたくなるだろう
「あー…ことごとくサーバー負けしてたらしいからな。当日券もないらしくてよ。ちょー落ち込んでたし」
「そんなに天花寺の歌舞伎を見たかったのか?」
本日、現在地は歌舞伎座
あの騒動から数日経って、予定していた天花寺主演のゴシック歌舞伎"桜姫"の観劇に来ているわけである
哀葉のテンションのおかしさも観れるという嬉しさからのものである
『話題のゴシック歌舞伎を見たいのもあったけどな』
「あ、元に戻った」
『後、しょーちゃんの歌舞伎見てるの好きなんだよな』
哀葉は嬉々として語る
『しょーちゃんの親父さんの演技もそりゃもう凄いもんなんだぜ?全身痺れるっつーか…しょーちゃんもそんな片鱗があるんだ。やっぱり、親子だし、師弟だし似てくるのかもな』
「はぁー…やっぱり、天花寺って凄いんだね…」
哀葉の力説に星谷は感心する。改めて、凄い人間が同じチームに居たもんだと
とはいえ、性格に難ありでは人間関係はガタ崩れだっただろうが
「ていうか黒崎君ってそんな天花寺君のことリスペクトしてたっけ」
『あー性格面に関して尊敬することなんて一切ねえけど、舞台の上の役者としてなら尊敬してるかな』
「むしろ性格面に尊敬する場所あったらドン引きだよ」
しかし、本人のいないところで酷い言われようである
「……」
「?どうした虎石」
「いや…なんか、知らない哀葉を垣間見たっつーか…いつもは天花寺の奴をからかうのが専売特許見たいなもんだったし、こう野放しに褒めちぎってると……」
「あぁ、嫉妬か。心の狭い男だな、お前も」
「結論はえぇよ!?くそっ、かっこわりぃな」
「確かにな」
「ちょっとは擁護しろよ愁君!!?」
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すず(プロフ) - 最高です……！！更新待ってます！ (2017年10月7日 10時) (
レス) id: 03b18b1ae8 (このIDを非表示/違反報告)
runa(プロフ) - 選曲が神すぎます！めっちゃ嬉しかったです♪これからも頑張ってください(*^^*) (2017年6月20日 0時) (レス) id: 00ce596435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2017年6月18日 9時
