不穏な空気…? ページ20
「早く行かねえと遅れるぞ」
空閑はそう声をかける
「お、おぉ…ところでお前ら、興味はあるのか?」
天花寺の問いに一同は首をかしげる
「未来の歌舞伎界を背負って立つ梨園の貴公子、天花寺翔様から本物の芸を盗む気があるんなら…招待してやるって言ってんだ。この野暮助ども!」
にやりと笑いながら、天花寺は自身がでる公演のチケットを扇子のように広げた
それにいち早く反応したのは、哀葉だった
『え、それ俺も行っていい!?』
「ん?当たり前だろ」
『いいの!?うわ、すげーうれしい!行きたくて仕方なかったんだけど、チケットの抽選外れるし一般枠もサーバー負けするしで諦めてたんだよ…!!』
まるで救世主とでもいうように、彼女は目を輝かす
「お前、そういう時ぐらい自分の家のコネを使ったらどうだ?」
月皇が正論を言うが、哀葉はそれじゃだめだと首を振る
『抽選当たってこその観劇だろ!?結果として友人というコネを使ったような気がするけども、やっぱり自分で当てたいだろ!!』
「…どこまでも庶民的だな、お前は」
「ほんと、黒崎君ってお金持ちに見えないよね」
「まあ、あいつらしいけどな」
「…虎石君、割と黒崎君には甘いよね」
「んなことねえだろ」
そんな会話をしながら、お昼休みの半分の時間が過ぎていった
哀葉が教室に戻るように、彼らも教室に戻るようで、勢ぞろいで廊下を歩く
すると前方から足止めするように横に人が並んでいる。見れば、哀葉に嫌がらせをしようとしたグループだ
「おい黒崎」
『あ?』
名を呼ばれて、彼女は歩みを止める
一緒にいた彼らも何事かと足を止めた。綾薙の花形学科であるミュージカル学科生が勢ぞろいしていることもあってグループの彼らは少したじろいだが、それでもなお話を続ける
「朝は随分といい挨拶かましてくれたじゃねえか」
『……あぁ、黒板消しのことか。いい挨拶したのはそっちが先だろ?』
彼女は、善人とは言い難い顔で笑う
「たかだか華桜会に気に入られてたからっていい気になるなよ。お前なんか声楽科にはいらねえんだからな」
「「!!?」」
彼女の後ろで彼らが息をのむのがわかった
だが彼女は平然としている
『何かと思えば…随分とまあ小せぇ事で騒いでんな?で?どうすんの?朝みたいな陰湿な女子みたいなイジメは俺には効かねえよ?』
「あれはただの挨拶だっつの。黒崎、今日の放課後、2年生全員の前で決闘だ…!!」
『は?』
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すず(プロフ) - 最高です……！！更新待ってます！ (2017年10月7日 10時) (
レス) id: 03b18b1ae8 (このIDを非表示/違反報告)
runa(プロフ) - 選曲が神すぎます！めっちゃ嬉しかったです♪これからも頑張ってください(*^^*) (2017年6月20日 0時) (レス) id: 00ce596435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月 | 作成日時：2017年6月18日 9時
