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ソノ男、自 殺マニア ページ3

『成る程…そういう理由ね』

「なんか、そちらも大変だったみたいですね…」

お互いがお互いを哀れむ
敦は穀潰しの犯人として追い出され、先ほどまで盗みを働くしか方法がないと考えていたらしい
人間、弱っていると何をするかわかったものじゃない

「そんな良い孤児園に追い出されるなんて、おかしくないですか?」

『まあ、理由はちゃんと考えれば分かるんだけどね』

自分が普通の人間じゃないからだ
幼少の頃、暴走して孤児園を随分困らせた
園長は大丈夫だよ。と言ってくれたのに対して一人の職員が私をとてつもなく毛嫌いしていた
先日、園長が寿命で命を引き取った
それを好機と思ったその職員が追い出した…としか考えられない

それをあったばかりの少年に話すべきかどうか考えていると、敦が何かを食い入るように見つめている

『どうかした?』

「あの、あれ…」

『あれ…?………………人だ』

川に目を向けると、そこには犬神家の一族(見たことないけど)よろしく、人の足が出た状態で川を流れていた

「『………………』」

「あれはノーカンで…」

『いやぁ…川に流れてるから、お金も流れたでしょ…ノーカンも何も…』

「『………………』」

「ノーカンに…」

『見なかったことに…』


「『えぇい!!!』」

二人して同時に川へ飛び込む
どうしても目の前の命を蔑ろに出来ないタチたしい


「はーっ…はーっ…」

『はぁっ…はぁっ…しぬ…』

なんとか助けて、一人の男を救出する
私たちが息を整えている間にその男はとてつもなく奇妙な起き方で目覚めた

『…気持ち悪…』

「…川に流されてましたけど…大丈夫ですか…?」

「助かったか………………ちっ」

「『ちっ?』」

あろうことかこの男、助けたというのに舌打ちをした

「君らかい?私の入水を邪魔したのは」

「僕らはただ助けようとしただけで…えっ、入水!?」

「しらんかね?入水…自 殺だよ」

「自 殺!?」

『……まさかの自 殺者助けたのか…私たちは』

「そう。私は自 殺しようとしていたのだ。それなのに君らが余計なことを…」

なんというか、とんでもない人を助けてしまった
すると男は私に目を向けて驚く

「なんと!もう片方は女性だったのかい!女性に助けられてしまったとなれば、大変失礼なことをしてしまった」

男はそう言って、自分のジャケットを私の肩にかけた

腹ガ減ッテハ戦ガ云々→←虎ト出会フ



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 谷崎潤一郎   
作品ジャンル:アニメ
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ユリ(プロフ) - 谷崎さんオチが読みたかったので嬉しいです。それに夢主の設定も好みで、アニメ沿いのストーリーも面白いです!更新されるの待ってます。頑張って下さい。 (2018年2月7日 13時) (レス) id: 4a3ece2123 (このIDを非表示/違反報告)
ファーストMe - めちゃくちゃ面白いです(о´∀`о)更新頑張ってください! (2016年10月26日 16時) (レス) id: 4d48430878 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春月 | 作成日時:2016年5月27日 15時

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