オ名前ハ? ページ19
ストッと軽い音を立てて着地する
外にいた人たちは、三階から飛び降りてきた私たちを見てすごく驚いていたけど、私の腕の中にいる男の声を見て
「あぁ…実篤……!!」
彼の名前であろう名を呼んだ
そうすると、男の子は目を覚ます
「ん、ん……?」
駆け寄る母親さんに、男の子と子猫を手渡すと物凄い勢いで感謝を述べられた
そんな大したことはしていないのにな
遠くから消防の音が聞こえる
騒ぎになる前に逃げなければ
『はぁ……』
とりあえず路地裏で休憩
「お、ここにいたか」
声をかけたのはお兄さんだった
(そういえば名前を聞いてないや。なんで今まで聞かなかったんだろ)
「そういやてめぇ、名前は何てんだ?」
『は…』
「んだよ」
『あ、いや……同じこと思っててびっくりしちゃって……』
ふふ、と笑うと彼は少し驚いて、照れ臭そうに頬をかいた
『えっと……森朱音、22歳です』
「中原中也、22だ。んだよ、同い年か。じゃぁ敬語はナシだな」
『……お前は最初から敬語ナシだったけどね』
「てめぇも順応はえぇだろうが」
中原中也、か。覚えておこう
と
ピリリリッと電話の着信音
私のだ
『…………あ"!!!??』
慌てて携帯を手に取る
すると聞こえて来るのは
【森!!お前どこで道草くっている!!!お陰で予定が大幅に狂ってしまったぞ!!どうしてくれる!!】
キーンッと耳を貫く声
『そんな怒んないでよ独歩〜私にだって事情っていうものがさぁ〜…?』
【何が事情だ!!お前が来ないから、予定していた新入【はいはい国木田君。ちょっと貸して】あ、おい!?太宰!?】
次いで聞こえた声は太宰
【朱音、別に国木田君のことは気にしなくていいからね?ちょっとまた面倒になっただけなんだ。で、今どこだい?】
『あ、と……探偵社から1km離れたぐらいの所……』
【じゃあ今から2分以内に来ないと、朱音が寝てる間に心中を仕掛けちゃうからね】
『ちょ、滅多なこと言わないで太宰!!すぐ行くから!』
ほんとこの人怖い。すぐ行こう
その前に、中原の方を向いて会釈をする
『あ、助けてくれたお礼は……』
「いい。また運良くあった時にでいい」
『ごめん!それからありがとう、中也!』
【え、中也?】
電話を切って、両腕を双翼にして飛び立つ
太宰の困惑する声が聞こえた気がするけどまあいっか
「太宰、ねぇ?こりゃ、また近いうちに会うことになるな。朱音」
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ユリ(プロフ) - 谷崎さんオチが読みたかったので嬉しいです。それに夢主の設定も好みで、アニメ沿いのストーリーも面白いです!更新されるの待ってます。頑張って下さい。 (2018年2月7日 13時) (レス) id: 4a3ece2123 (このIDを非表示/違反報告)
ファーストMe - めちゃくちゃ面白いです(о´∀`о)更新頑張ってください! (2016年10月26日 16時) (レス) id: 4d48430878 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春月 | 作成日時:2016年5月27日 15時