7 ページ7
✳グルッペン視点
｢お、Aか。帰省中のはずだが…どうかしたのか？｣
『突然すみません、少々ご相談したいことがありまして…』
事務所でオスマンと二人、ダラダラ過ごしていた所にAから電話がかかってきた。ちなみに冷房はガンガンに効かせている。オスマンが耳ざとく聞きつけ、｢Aちゃんから？｣とこちらに視線を送ってくる…が、ガン無視して会話を続けた。
『………という訳で、生前祖父の式神だった妖怪の封印されている、という曰く付きの刀が手に入ったのですが…、休み明けに持って行っても良いですか？』
｢…持ってきてどうするつもりだ？｣
素朴な疑問として、特に何も考えずに聞き返した。すると、向こうも何も考えてなかったらしく、
『確かに…！』
と電話の向こうでしみじみと相槌をうたれてしまった。思わず笑いを零す。
｢なんだそれはw…ふむ。とりあえずそいつが、Aに危害を加えないようにすればいいんだよな？｣
『そうですね。…あと、出来ればトントンさんの力は使いたくないです』
｢何故だ？一番手っ取り早いだろう｣
『…この方は、祖父と兄さんからしたら『友人』にあたる方だ、と判断したからです。…短絡的に殺すのは、やはり気が引けます』
｢分かった。考慮しよう｣
『ありがとうございます』
その後も二言三言、言葉を交わして通話を終了した。そのタイミングで、ガン無視され続けていたオスマンが声を発した。
｢ちょっと位電話変わってくれてもええやんなぁ。俺もAちゃんの声聞きたかっためう。…で、どうしたん？｣
｢…お土産を持って帰ってくるそうだぞ笑｣
｢ふーん？それは楽しみやなぁ？｣
刀に封印された妖怪か…一体どんな相手だろうか？と、俺はニヤリと笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 619人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鶏太郎(プロフ) - 猫の手さん» 猫の手さん、コメントありがとうございます！気づくのが遅くなってしまいました(汗)動画ネタや伏線、小ネタを詰め込むのを生きがいにしているので、それに気づいてもらえてとても嬉しいです！今後も更新頑張りますね！ (2020年8月31日 0時) (
レス) id: 10d9e4ee33 (このIDを非表示/違反報告)
猫の手 - 所々で話が繋がっているところが、読んでいてとても面白いです!!次の話も読んできますね!!更新頑張ってください! (2020年7月18日 15時) (レス) id: f27b2b8a60 (このIDを非表示/違反報告)
猫の手 - 今回初めて最初から読ませていただきました。 妖怪ものの小説がすごく好きでこの小説を見つけたとき凄く読みたいという気持ちにかられましたね…() 読んでるうちに、shaの時のお話ってもしかしてknの時と話が繋がっているのでは…?と考えたりして (2020年7月18日 15時) (レス) id: f27b2b8a60 (このIDを非表示/違反報告)
鶏太郎(プロフ) - まみむさん» まみむさん、コメントありがとうございます！自分が読みたいものを書いている節しかないので、そう言って貰えて本当にありがたいです…！笑今後もゆっくりと書いていきますね！ (2020年7月14日 23時) (レス) id: 10d9e4ee33 (このIDを非表示/違反報告)
まみむ(プロフ) - いつも楽しませてもらっています。鶏太郎さんのペースで続きも楽しみに待ってます。面白い作品をありがとうございます (2020年7月12日 22時) (レス) id: 143523a762 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鶏太郎 | 作成日時：2020年7月5日 14時
