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グルッペン視点
｢おお、来たか｣
｢待たせたな。んで、鬱はどれや？｣
｢コネシマによると、この中に居るそうだ。流石に本質が犬なだけあるな、鼻が利く｣
トントンに木箱を渡す。今回のお手柄はコネシマだ。ある部屋の扉を開けた瞬間、｢この部屋ちゃうか？何か居るで｣と彼が告げたのだ。彼いわく、煙草のような匂いがしたらしい。
片手で持てる程の大きさのその木箱を、トントンが来るまでに何度か開けようと試みたのだがダメだった。
｢じゃあ、早速割るで？｣
そう言ってトントンは木箱を受け取り、何回か手元でもてあそんだ後、
｢ふんっ！！！｣
力いっぱいに床に叩きつけた。ピシリ、と木箱が割れるだけにしてはやけに部屋に響く音と共に、木目に沿ってひびが入った。そこから藍色のような煙が漏れ出て、辺りに煙が立ち込める。どこか煙草の匂いにも感じることのできる、懐かしい匂い。
｢………っ、眩しっ！？あれ、とんち…？｣
そしてその煙の中から、むくりと人影が現れた。もちろん、鬱大先生である。
｢おう、大先生。久しぶりやな｣
｢え、うん。…て、グルちゃんにマンちゃんまで？あと二人知らんのも居るけど…え？これは？｣
とりあえず大先生を助ける事が出来た。…がしかし。
(…いや、そうかそうか。…クハハ、それは良いな！)
俺は内心笑ってしまった…もちろん表情には出さないが。
｢ねぇ、グルッペン。大先生ってホントに人間？俺らと同じ感じするんだけど｣
ひとらんらんが怪訝な表情をしながら、俺に声を掛けた。
｢人間だった、が正しいだろうな。…こちらに長いこと居過ぎて変性してしまったようだ｣
…なんと、彼は妖怪になってしまっていた。
｢大先生、自分妖怪になってんで｣
｢え！？ホンマに！？…うっわ、ホンマや！！マジかー、…もうお姉ちゃんのいるお店行けへんやん。つらぁ…｣
｢開口一番心配することがそれかいw｣
オスマンが呆れたように笑った。
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鶏太郎(プロフ) - 猫の手さん» 猫の手さん、コメントありがとうございます！気づくのが遅くなってしまいました(汗)動画ネタや伏線、小ネタを詰め込むのを生きがいにしているので、それに気づいてもらえてとても嬉しいです！今後も更新頑張りますね！ (2020年8月31日 0時) (
レス) id: 10d9e4ee33 (このIDを非表示/違反報告)
猫の手 - 所々で話が繋がっているところが、読んでいてとても面白いです!!次の話も読んできますね!!更新頑張ってください! (2020年7月18日 15時) (レス) id: f27b2b8a60 (このIDを非表示/違反報告)
猫の手 - 今回初めて最初から読ませていただきました。 妖怪ものの小説がすごく好きでこの小説を見つけたとき凄く読みたいという気持ちにかられましたね…() 読んでるうちに、shaの時のお話ってもしかしてknの時と話が繋がっているのでは…?と考えたりして (2020年7月18日 15時) (レス) id: f27b2b8a60 (このIDを非表示/違反報告)
鶏太郎(プロフ) - まみむさん» まみむさん、コメントありがとうございます！自分が読みたいものを書いている節しかないので、そう言って貰えて本当にありがたいです…！笑今後もゆっくりと書いていきますね！ (2020年7月14日 23時) (レス) id: 10d9e4ee33 (このIDを非表示/違反報告)
まみむ(プロフ) - いつも楽しませてもらっています。鶏太郎さんのペースで続きも楽しみに待ってます。面白い作品をありがとうございます (2020年7月12日 22時) (レス) id: 143523a762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶏太郎 | 作成日時：2020年7月5日 14時
